【原発事故問題・かぶん山崎記者が解説します】東京電力福島第一原発は3号機に続いて1号機でも、地下にたまった水から高い濃度の放射性物質が検出されました。今後の復旧作業はどうなるのか。山崎記者の解説を連続ツイートします。(数値や事実関係は今日3/26午前段階です)
posted at 14:04:07
山崎記者1:まず水が漏れた場所を確認します。原子炉が入っている原子炉建屋の横に発電をするためのタービンが入っているタービン建屋があります。今回高濃度の放射性物質を含んだ水が見つかったのは、この地下1階。タービンの下の部分です。(3/26午前)
posted at 14:05:43
山崎記者2:3号機では3人の作業員が被ばくしました。そして1号機でもきのう、高濃度の水が見つかったということです。こうした高い放射線を出す水、これは原子炉から何らかのルートをたどって出てきたと考えられています。(3/26午前)
posted at 14:06:46
山崎記者3:原発周辺の住民への影響はどうか。東京電力の観測で原発正門ゲートの放射線量の値を見ると、今月15日、ちょうど水素爆発で3号機建屋が大きく破損したときは10ミリsv/hとかなり高い。そして、水漏れが見つかったあとは0.2ミリsv/hでした。(3/26午前)
posted at 14:07:39
山崎記者4:ここから言えることは、今回のタービン建屋での水漏れは外に影響があるという放射線のレベルではないということです。避難されている住民の方への影響というよりも所内の作業員の方たちの作業環境が非常に難しいものになってきているのが問題だと言うことなんです。(3/26午前)
posted at 14:08:43
山崎記者5:「かぶん」には今回の原発事故とチェルノブイリ原発との違いについてのご質問が来ています。まずチェルノブイリ原発の場合、事故時は原子炉出力が上がり核燃料が核分裂反応を起こしていました。その原子炉が急激な反応によって爆発を起こしたわけです。(3/26午前)
posted at 14:17:20
山崎6:これに対し福島第一原発の原子炉は停止しています。そして燃料も核分裂反応は終わっていて、ただ燃料自身がまだ高い熱を出す、崩壊熱というのは出すんですね。爆発が起きたのは原子炉自体ではなく原子炉の入った建屋でした。(3/26午前)
posted at 14:19:22
山崎7:ご心配なのは今後福島第一でチェルノブイリのような爆発が無いかということですが、専門家も、いわゆる「臨界」状態になるのは非常に条件が重ならないとならない、福島第一原発で臨界による爆発が今後起こる確率は、ほぼゼロに近いのではないかと見ています。(3/26現在)
posted at 14:28:47
山崎8:もちろん現在の福島第一原発のリスクはあります。核分裂反応が止まっていても、核燃料はそれ自体高い熱を持ったままです。それを冷やさないと原子炉が溶けてしまったり亀裂が入ったりする。そうすると原子炉内の核燃料が外に流出してしまったりする。(3/26現在)
posted at 14:29:03
山崎9:そうすると高い放射線量をもつ核燃料が場合によって敷地外に出るリスクは高まるわけです。そのため今、熱い状態の核燃料を水で冷やす作業が進んでいます。きょう福島第一原発では海水もしくは真水を原子炉、そして核燃料を保管するプールに注入する作業が続いています。(3/26現在)
posted at 14:31:41
山崎10:あとは外部電源の復旧です。核燃料を冷やすために冷却装置はいくつもついていますが、停電で使えない状況です。すでに送電線から仮設のケーブルを引っ張り込んでいつでも電気が流せる状態になっており、冷却装置を修理して使えるようにする作業が続いています。(3/26現在)
posted at 14:39:08
山崎11:しかしその作業が予定通り進んでいないのは、想像していた以上に放射線レベルの高い水があったりという空間、部屋があるので、そこを避けながら作業を進めていかないといけない、厳しい作業が続いています。(3/26現在・ここまで)
【山崎記者の解説・海水から放射性ヨウ素検出について】引き続き、原発周辺の海水から国の基準の約1250倍の濃度の放射性ヨウ素131が検出された問題について、山崎記者の解説を連続ツイートします。(3/26昼段階です)
posted at 14:47:23
山崎記者1:検出された場所を説明します。1~4号機から出るいろいろな雑排水も含めて、水が放水口から流れ出ます。その330メートル沖合で国が測ったところ基準の約1250倍の放射性ヨウ素が観測されたということなんです。(3/26昼段階)
posted at 14:54:28
山崎2:ここでは先日も126~140倍という、放射性物質が海中に発電所から流れ出ていることが確認されていますが、さらに高い値が今回検出されたことで、引き続き福島第一原発から放射性物質が海中に流れでていることが改めて確認されたということになります。(3/26昼段階)
posted at 14:59:55
山崎3:懸念ですが、発電所では先日も3号機のタービン建屋で高濃度の高い線量の水が見つかり、そこで3人の作業員が被ばくしました。1号機、2号機、4号機でもタービン建屋で放射線濃度の高い水が見つかっています。(3/26昼段階)
posted at 15:02:42
山崎4:これがどういうことかというと、おそらく地震と津波で様々な施設がダメージを受けて、いろいろなところから放射性物質を含んだ水が配管などから流れ出してこういった隣の建屋にも行っている。最終的には、出てきた水が放水口を使って海に流れ出ています。(3/26昼段階)
posted at 15:05:06
山崎5:こういった汚染された水が最終的に流れ出す状況が続いており、国としては20キロ沖合では全く影響のない値としていますが、放射性物質が海中、環境中に出ることは押さえる必要があります。(3/26昼段階)
posted at 15:07:17
山崎6:きょうの作業では、発電所の中で見つかった線量の高い水は可能な限り回収して外に出ないエリアで保管するとしています。そして引き続き核燃料を冷やすための注入作業と、失われた電気設備を復旧させ冷却のためのポンプなどを動かすという作業が行われます。(3/26昼段階)
posted at 15:10:21
山崎7:先日の事故は作業員が入る前に放射線のチェックが行われず被ばくしてしまいました。いま発電所内では何が起こるかわからないという状況で、放射線管理の徹底と同時に外に出る放射性物質を押さえ込むという難しく厳しい作業を進めなければならない状態です(3/26昼段階・ここまで)
posted at 15:15:23
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