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2011-04-18

「SPEEDI」出力図 原子力委員会が無用にしたもの

まずはSPEEDIの出力図の概要を見てみる。

2005年版の出力画面(アウトプット)イメージを以下に掲載する。
単純な当初モデルからブラッシュアップされている。

主な改良点
(1)予測時間幅 33時間~43時間先 (当初:6時間先)
(2)処理時間     12時間      (当初:20時間)

図1
図2
図3(福島第2がモデル)
図4(福島第2がモデル)
このように原発事故が起き、原災法に基づく緊急対策本部(本部長=総理、副本部長=経産相)が立ちあげられると文科省によって第1段階緊急モニタリングが開始されると共にSPEEDIによる放射線被害予測図が作成される。(ことになっている)。
SPEEDIの端末システムは(避難等が実際に行われる)各自治体にも備わっているもので、本来なら同じデータを現地-オフサイトセンター(現地対策本部)-官邸対策本部がリアルに共有し、作戦展開に当たらなくてはならないものであった。
各自治体からは事故直後の避難行動が始った当初から、本部から情報及び指示がなかったと云う声が上がっており、情報の共有・伝達の面でのまずさが見られた。

(アウトプット画面について)
  1. 避難地区が具体的に集落単位にまで詳細に示される。瞬時に世帯数や対象人数まで把握できるようになっている。
  2. 屋内避難地区についても同様であ。
  3. 避難施設収容人数も把握できている。(警視庁、消防庁と連動しているかどうかは分からないが、道路標示も備わっていて、避難経路の指示や立入り制限検討にも役立てることができる。)
  4. (シミュレーションなのに具体的に楢葉町の名が記されていてドキッとする)
SPEEDIの予測で放射線放出の初期値をどのように設定するかについては、ある種の判断が介在せざるを得ない。今回の場合全電源喪失が報告された震災直後から原子炉溶融が予測されていたことが記録から判明しており(LINK)、その予測に基づいてチェルノブイル級の放出量をみこんだ最悪シナリオなどの幾つかのシナリオが用意されて避難地区決定がなされているべきだったと思える。

SPEEDIについては当ブログ別頁の「SPEEDIと米国チームの実測図」LINKも参考にしてください。
 (資料:財団法人原子力安全技術センター資料 LINK)
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(追記 4-19-0:32)
2回目に公表された積算量試算図 クリックで拡大
2011/04/18 19:43   【共同通信】
放射性物質の拡散を予測する国の「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」で、福島第1原発事故後に2千枚以上の拡散試算図が作成されていたことが18日、分かった。SPEEDIは原発事故時の避難対策などに活用することになっているが、所管する原子力安全委員会が公表したのはわずか2枚だけ。

開発、運用には約128億円の予算が投じられたが“本番”でほとんど使われず、国の情報発信の姿勢や防災計画の実効性が問われそうだ。(引用終わり)
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@hayano (財)原子力安全技術センター http://bit.ly/i9ahK0 が,3/16付で「SPEEDIは現在も継続して活用されている」「テレメータからのデータが無くても緊急時には拡散予測可能」とリリースを出していた... http://bit.ly/heVesr
posted at 17:31:20 03-23

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4/7 NISA
4/12 ISRN
米国チームによる空中測定及び地上測定データにより米エネルギー省を通して、計測された情報が一部公開されている。また、フランスの機関IRSNがそれらのデータを用いて年間の推定被曝量を示した地図を公開したりしている。
日本国内で起こった事故であるにも関わらず、米国はじめ他国の方がより詳細で有益な情報を持っており、公開している。原子力安全委員会の無様さには言葉もない。しかし安全委員会だけでなく当事者の東電ほか官邸及び政府諸機関へのマスコミの追究姿勢の甘さもまた噴飯ものだ。このような事情も知らない国民は、…。

2011-04-17

日本の迅速な意思決定課題 ヒラリークリントン国務長官

日本の迅速な意思決定課題=原発予断許さず対応協議
2011年04月16日 【ワシントン時事】東日本大震災の支援で、米軍艦船を使った大規模な救援活動から福島第1原発対処にシフトしたことを踏まえ、被災地支援「トモダチ作戦」の指揮権は15日までに太平洋艦隊司令官から在日米軍司令官に移った。日米は原発の事態が予断を許さないとの認識で一致しており、原子炉冷却対策とともに住民の大規模避難にも対応できるよう協議している。米側が求める日本の迅速な意思決定が課題となる。
クリントン国務長官は17日の訪日の際、ルース駐日大使や派遣中の原子力規制委員会(NRC)チームから福島原発対策の現状や課題について報告を受けるとみられる。
震災直後の米側の立ち上がりは早かった。NRCは震災が起きた3月11日に専門家2人の在日米大使館への派遣を決定。同14日までにNRC職員計11人を日本に送り込んだことからも、早くから福島原発に危機感を抱いていたことが分かる。NRCは「チーム派遣の焦点は日本政府を技術的に支援することにあった」としている。
日米政府筋によると、米政権は全省庁に指示し、支援リストを提示させた。ゲーツ国防長官は「トモダチ作戦」の予算枠を当初の3500万ドルから8000万ドルまで引き上げ、横田基地(東京)や三沢基地(青森県)を集積拠点に、日本側に迅速に提供する態勢を整えた。
しかし、米側が支援リストを提示しても日本側は東京電力や官邸が受け入れを決断するまでに時間がかかり、オバマ政権をいら立たせた。米政府筋は「情報不足に加え、先進国の親密な同盟国であるがゆえ、日本主導の原発対策に配慮しなければならない難しさもあった」と振り返る。
[時事通信社]
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やさしいヒラリー
manomasumi:この記事で、注目しているところは「福島原発対策の現状や課題についての報告を受けると見られる」と云う個所。いままであれだけ出し渋っていた東電が工程表を公開した。クリントンの訪日とシンクロしている。東電や官邸が会見でぐだぐだ述べている言葉はあくまで国内でしか通じない空虚な言葉の羅列で、クリントンには通じるはずもない。クリントン訪日に合わせて報告を上げなければならないルースやNRC、DOEのチームは東電・経産省に思いっきり圧力を加えたはずである。ヒラリーの睨みにすくまない日本のエスタブリッシュメントはいない。
国内で流通する論理はなんと内向きで合理性に欠けるのだろう。そのことにどうして人々は気付かないんだろう。未曾有の事象を前にして、前例を踏襲するばかりで、泥まんじゅうを捏ね上げるような対策では、未来を拓けるはずもないのに。
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「米国は、東電の事故収束への工程表の妥当性を分析する。」昼過ぎに来日し夕刻には離日。滞在5時間、韓国には17時間。日本は軽くなりにけり。RT:東京新聞:日米、原発収拾へ連携確認 日本必ず回復と国務長官 :政治(TOKYO Web): http://bit.ly/gU0yUz via @addthis
posted at 00:20:28 11-04-18

放射線モニタリングを携帯に--システムはとっくの昔に

(バカなことを呟いたときに一斉に)官庁情報は情報の宝庫だと上杉さんや岩上さん畠山さんが呟いてくれたが、それ以後なるほどと思うことばかり。
資料を浅く掘っただけだけれど、環境モニタリングデータを携帯に知らせるのなんて、朝飯前だと云うことが分かる資料を偶然見つけた。
http://www.nsc.go.jp/senmon/shidai/kanhou_shishin/kanhou_shishin003/siryo3-5.pdf

主要なところにモニタリングポストをおいて、どこかで集約して放射線情報を流す、アメダスにも似た、でも気象庁よりずっとデザイン的にも美しいサイトなんかいくらでもつくれると思う。ガイガーカウンターを一人一人が持つのも悪くはないが、測定には正確性の問題があるし、こっちの方が優れていると思う。

放射線データへのアクセスが様々な面でもどかしい。Googleみたいにスピーディーに構築してもらいたい。物理クラスターはあまりに遠慮がちだし、社会的責任の分野へ一歩踏み出せないでもいる。

2011-04-14

東北地震は想定外ではない 東大大学院大学ゲラー教授

Shake-up time for Japanese seismology
Robert J. Geller
Nature (2011) doi:10.1038/nature10105
Published online 13 April 2011
Link:http://diigo.com/0go66  抄訳:manomasumi


1)日本政府は地震予知が信頼できるレベルにはないことを認めるべきだ。
2)人々をミスリードする言葉である「東海地震」は止めるべき。
3)1978「大規模地震対策特別措置法」は廃止すべきだ。

流布されているハザードマップ(確率的地震予測地図)は間違ったパラメーターを使っている。

今まで一般的に理解されている仮説的シナリオによれば最も危険なゾーンは「東海・東南海・南海」とされている。しかし1979年以来実際に大きな災害に見舞われたのは比較的確度が低いとされてきた地点に起こっている。

(今回の311東北沖大地震は、最も確率が低いとされていた県庁所在地を襲っている…以下括弧内は訳者挿入)
これから分かることはハザードマップやその元になった手法は不完全で使えないものだということだ。

もしグローバルな地震学や東北の歴史的記録が考慮されていれば、時間や地震中心やマグニチュウドが特定されないとしても一般的な意味で「311東北地震は」想定内の事柄だった。

「東海地震」は最も危険度が高いとされた1975年から既に30年以上経つがまだ起こっていない。「地震の空白域仮説」は現実のテストによって反証された。キャッチアッププロセスは定期的にも周期的にも起こらないことを今では私たちは分かっている。

マスコミによっても「東海地震」はあたかも現実のもののように取り扱われてきた。このような宣伝によって東海地震は時計の針が<マグニチュード8>に向かって動いているように確実なものであるかのように人々を信じ込ませてきた。

70年代には既に地震前駆現象によって地震予知が可能であるという仮説ブームは死に絶えた
日本では東海地震が予知可能な地震とされているように見えるが、根拠がない。

(有害で無益な気象庁から学界、マスコミを含む地震予知システムがどうして30年以上にわたり維持されてきたのか)
①研究者達が色んな形で共同作業をしている。財政的や同じ学界に属しているとか)②政府の決定は形式的に審議されているが、そのメンバーは官僚の指名で占められている③論理的な批判はマスコミに無視され取り上げられない。④科学的な知識のないレポーターを通じて政府見解が記者クラブ制度によって直接メディアに流される。⑤東海地震予知に法的な拘束力があると主張できること。

今や人々に対しフランクに①地震は予知できるものではないこと②東海予知システムはスクラップすべきこと③大規模地震対策特別措置法」は廃止すべきことを知らせるべき時なのだ。日本の全ての地域が地震のリスクにさらされており現在の地震学では特定地域の地震予知はできない。
Robert J. Geller is in the Department of Earth and Planetary Science, Graduate School of Science, University of Tokyo, Tokyo 113-0033, Japan.著者は東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻教授(初稿では地震学としていたので訂正します)
*その後ご本人の訳でNature アジア版 「日本の地震学 改革の時」が公開されています。ご本人の訳なのでそちらが正しいのは100%ですが、あえて訳は初稿のまま訂正しないで残しておきます。(23:20)

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(ここでも、原子力村と同じ相似形のシステムが現れる。官僚(気象庁)・学界・マスコミ・業界一体の日本的エスタブリッシュメントシステム=既得権益グループ。ここでは地震予知ムラとでも云っておくべきか。防災が重要なだけに特定のムラに食い物にされて歪められるのもまた相似だ)

2011-04-13

INESレベル7について(英語) - 12 April 2011

--------------------------------------- BBC News 
12 April last updated 11:09
In some quarters, Japan's swift decision to establish an exclusion zone, initiate monitoring of people and food, and dispense iodine tablets has received praise - and the volume of advice and warnings issued to the public has been very different from the silence that pertained after Chernobyl, despite criticisms from other quarters over the quality and timing of some of the Japanese advice.
Not spent
Nuclear experts are cautioning, however, that the situation at Fukushima is still very much in play.
Where most attention has centred on reactors 1, 2 and 3, there is also concern about the spent fuel pond in reactor building 4.
In the week following the tsunami, it became clear that the pond was running dry, meaning that fuel rods would have heated up.
This meant likely degradation of their zirconium alloy cladding, the possible release of hydrogen, and - by Tepco's admission - the risk that a nuclear chain reaction could begin.
"The potential for atmospheric release is very large, with 250 tonnes of material sitting in that pond," said Dr Large.
"If you were to have an energetic event you could have a very large release indeed."
The priority is, as it has been all along, to restore adequate coolant to the fuel ponds and the reactors themselves - while hoping that earthquake aftershocks and bad weather do not hamper operations any more.

12 April 2011 Last updated at 11:09 GMT BBC


------------------------------------------------------------ AP News
AP 12 April
<Questions and answers: Japan, Chernobyl disasters>
Q. So is Japan's crisis as bad as Chernobyl's?
A. Not yet. Chernobyl was a fast-moving crisis. A routine shutdown went awry, causing a reactor to overheat, explode and burn. For 10 days, the reactor spewed high levels of radiation into the air and only cooled after helicopters dropped sand, clay, lead and other materials on it. By contrast, Fukushima crisis has been a slow cascade of problems over a month. Explosions occurred at three of Fukushima's reactors and one may be leaking. But the two plants' reactor designs are different. Unlike Chernobyl's reactors, Fukushima's have pressure vessels of steel six inches (15 centimeters) thick that may have helped contain the damage.

Q. Then why the same severity level rating?
A. The IAEA defines a level-7 accident as one in which a large amount of radiation is released into the atmosphere, likely harming human health and damaging the environment over the long-term. That threshold is set at several tens of thousands of terabecquerels - a unit of radiation - of iodine-131, a radioactive element commonly released in nuclear accidents. Leaks at both plants have exceeded that limit, but the Japanese government says Fukushima's are still one-tenth of those released by Chernobyl. The possibility Fukushima's emissions could surpass Chernobyl's is considered small, but still a risk until Fukushima's cooling systems are restored.
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2011-04-09

坂本龍一氏・河野太郎氏への原子力村からの抗議文 

株式会社 講談社 殿
貴社出版物「ロッカショ」に対する抗議文(抄出)
http://www.engy-sqr.com/media_open/others/rokkasho_kougi080303.htm
2008年3月3日

エネルギー戦略研究会(EEE会議)
有志会員 (個人名は末尾に列記)

貴社出版による坂本龍一氏他の「ロッカショ: 2万4000年後の地球へのメッセージ」
「ロッカショ」の内容については以下のように事実誤認を確認し、問題点を提起します。
「ロッカショ」の問題点
I. 坂本龍一氏の発言部分
「2006年3月くらいに見た、グリーンピースのサイトかな。『1日で通常の原発の1年分』という情報を見てしまった。」 P.32

<objection>つまり、自然放射能の1/100以下のものを坂本氏は問題にされていることになる。同氏が本気でそうおっしゃるなら、同氏は自然界では生きて行けないことになろう。

「プルトニウムはまさに核兵器の原料ですから、そちらへいつでも転用できるという懸念です。」P.37 「1年間で8,000キログラムのプルトニウムが生産される予定ですが、日本はすでに国内外に43トンものプルトニウムを保有しています。」P.52

<objection>我国が所有しているプルトニウムは総て発電を目的としたもので、目的の不明確なプルトニウムは所有していない。現在所有している43トンのプルトニウムの大半は英仏に預かってもらっているものであり、日本の施設に受け入れたものは厳格なIAEAの査察下に置かれ、処理されている。

「今、ニューヨークの自宅は100%風力発電なんです。それまではケチケチ電気を使っていたのが、今はジャブジャブ使っています」P.43

<objection>ニューヨークのご自宅は電力会社の電線と完全に遮断されているのですか? 若し、地元電力会社からの電力に頼っているのであれば、ニューヨークの電力会社は主に石炭火力による電力を供給しているのである。ロングアイランドなどにある風力発電から供給されたものと見做す「グリーン電力購入システム」を利用しているのかもしれないが、実際には電気を使えば、使うほど電力会社は石炭を焚き増す必要がある。

「放射能の被害はたいしたことないという人には、だったら三陸の魚を食べてもらおうと思う。六ヶ所のトマトを食べてください、と言いたい。あなたの子供と一緒に」P.44

<objection>非常に挑発的、情緒的な発言である。再処理工場から放出される放射能による住民の放射線量は上述のごとく0.022ミリシーベルト/年に上限を定められており、これは再処理工場近辺の穀物、野菜、魚介類を食べている前提で算出されたものである。また自然放射能による被曝線量(2.4ミリシーベルト)と比べて1/100以下である。過去に「所沢市のほうれん草がダイオキシンに汚染されている」と報道した久米宏氏の番組で放送局は後に謝罪を行ったが、それ以上の風評被害をもたらす内容で地元住民と共に厳しく抗議したい。勿論、我々は喜んで六ヶ所のトマトも三陸の魚も子供と一緒に食べると申し上げる。

II. 掲載資料の部分
(原子力資料情報室の資料をベースにした放射能放出量と一般人の年間摂取限度との比較)P.67

<objection>例えば、「海洋放出の元素として「トリチウム」は一般人の年間摂取限度の3億2,000万倍」という誇張した数字を出している。

<objection>これは年間放出量を1人の個人が全部吸収したと仮定した場合の計算と思われるが、そんなことが起こる可能性はありえない。希釈された海洋水中に含まれるトリチウム濃度が放出前(あるいは周囲)の海水のトリチウム濃度と比較してどうであるか、また自然放射能に比べて、人間に対する影響という意味で有意の差があるかを見るべきであろう。いずれにしても安全審査で設定されている周辺住民に与える線量の上限(0.022ミリシーベルト/年)をはるかに下回る線量にしか寄与しないものであり、それは自然放射能線量の100の1を大幅に下回るものと言えよう。数字を一人歩きさせるための仮定としかいいようがない。

同じく原子力資料情報室の資料として「六ヶ所再処理工場で事故が起ったら」を参照し、「燃料貯蔵プールに3,000トンが貯蔵されている状態で、内蔵する放射能のうちの1%、30トン分の放射能が環境中に放出された場合、半数致死線量の3シーベルトの影響が及ぶ範囲は134.4キロメートル、急性障害を引起す250ミリシーベルトの影響範囲は691.1キロメートル、東京23区にも被害が及びます」とある。P.69(福島原発の核燃料については脚注参照*)

<objection>ここでいう想定は貯蔵プールの臨界爆発事故が起こり燃料が飛散した場合を想定したか、航空機の墜落事故を想定したものか、全くの仮想と思われる。貯蔵プールは、水が漏洩すればより臨界になりにくくなる。また、航空機の墜落に対しても耐えられるよう建物が設計されている。 

(高レベル廃棄物についての記述) P.70

「ガラス固化体1本に含まれる死の灰は広島原爆30発分にも相当するため、側に立っているだけで30秒以内に致死量に達するだけの放射線を浴びてしまうほど、非常に危険なものなのです。」「管理しなくてはならないゴミの容量はむしろ増加するのです。」

<objection>ガラス固化体は十分な放射線防護を施した容器に封入され、十分な遮蔽を施して保管されている。六ヶ所村工場内にある高レベル・ガラス固化体の貯蔵施設では、2mのコンクリート遮蔽が施されており、貯蔵庫の真上に人間が立ってもなんら問題はない。

再処理したためゴミの量が増加するという主張であるが、使用済燃料をそのまま処分するとしたら、ガラス固化する場合に比べて高レベル廃棄物の容量が約5倍になることを認識いただきたい。再処理によって高レベル廃棄物の量は大幅に減るのである。また再処理工程で発生する低レベル廃棄物は仮に容量が増えてもその浅地処分は容易である。

(世界の安全保障を揺るがす再処理工場)

「エルバラダイ事務局長は、最終的にはプルトニウムも高濃縮ウランも、まったく持たないというのが進むべき方向だとコメントしている。」P.72

<objection>全くの誤解。エルバラダイ事務局長は原子力平和利用を推進しており、ウラン濃縮や再処理を地域ごとに進める国際核燃料センターの創設が望ましいと提唱している。

III. 河野太郎議員の発言部分

「当初7,000億円ぐらいで建てることになっていたのに、最終的には2兆1,000億円もかかりました。そういうことを考えると、「大本営発表」は総コスト19兆円ということになっていますが、最終的には60兆円近い金額になるかもしれません。消費税が何%も上ったのと同じくらいの国民負担になります。」 P.77

<objection>再処理の総コスト見通しは11兆円である。運営費を含めて30年間のコストを対象としているものを、それが建設費と同じ割合で膨張するとするのは余りにも暴論と言えよう。また再処理費は税金ではなく、電気代金の一部として受益者が負担することを認識していただきたい。

<objection>さらに、原子力発電コストは再処理費用や廃棄物処理費、廃止炉費用等を全部加算しても他の電源に比較して一番安いことは、石油価格が27.41$/バレルであった平成16年の経済産業省の電気事業分科会コスト検討小委の検討結果で確認されていることを申し添えたい。

「再処理にこんなお金をかけるならば、その何分の一かを自然エネルギーの開発に使ったらどうかという議論に、きっとなると思うのです。何が起きているのか何も知らされず、何の議論もなく、ただコストを黙って負担するのは、ちょっとおかしいですね。」 P.77

<objection>使用済み燃料の再処理コストは電力コストに含まれている。その上で、一番経済的な電力となっている。電気代と税負担とを混同してはならない。自然エネルギーは「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法(新エネルギー法)」で保護されていて、電力会社は市場価格を上回る料金を支払い、風力、太陽光発電による電力を買取っている。再処理と自然エネルギーが投資面でバッテイングするものではない。

「今、使い道のないプルトニウムを作り出すことに多額のお金を掛ける必要はありません。そして、プルトニウムはテロリストにも狙われる可能性があるということも考えなければなりません。」、「しかも、プルサーマルを運転しても、ウラン燃料が1割節約できるだけです。ウラン燃料を節約するために、こんな莫大なお金をかけるならば、ウランそのものをそのお金で買って備蓄しておいたほうが、よっぽど効率的です。」、「日本が保有するプルトニウムが43トンもあって、そのプルトニウムすら使い道がないのに、毎年新しくプルトニウムを8トンずつ作っていくということは、誰が考えても可笑しな話だし、これに19兆円から60兆円近くの負担が国民にのしかかってくるということを知ったら、賛成する人は誰もいないでしょう。」 P.78-80

<objection>将来の化石燃料枯渇に備え、地球温暖化防止の切り札として原子力発電を利用して行くという根本的なところを理解いただく必要があろう。ウラン資源の有効利用のためにも、軽水炉の次には現在国際協力プログラムで開発を進めている高速増殖炉(第4世代原子炉)の導入が強く望まれており、高速増殖炉の運転にはプルトニウムが必要になる。従って、高速増殖炉の開発に合わせプルトニウムを準備していく必要がある(例えば我国で20-30基の高速増殖炉導入を図るには300-450トンのプルトニウムが必要)。 また現在電力会社が進めているMOX燃料利用はこの高速増殖炉の燃料を準備するために不可欠なものである。すなわちMOX燃料は1回燃やすだけでなく、その使用済燃料を貯蔵しておいて、将来再処理すればウラン燃料の約5倍のプルトニウムを回収できる。つまり将来必要な量のプルトニウムを確保するためには、六ヶ所村での再処理とMOX燃料の製造およびその利用がどうしても必要となるのである。プルトニウムを高速増殖炉で再利用することにより原子力発電の経済性が増大し、化石燃料の枯渇に対処できることを十分理解してもらいたい。

「再生可能エネルギーに関する産業を盛り立てて、それを次の日本の基幹産業にして、海外に輸出しようと考える方が、僕は日本の将来のためになると思うんですよ。それを、原子力が大事なあまり、自然エネルギーを押さえ込んできたから、むしろヨーロッパの企業が頑張っている状況になっている。」 P.85

<objection>日本は太陽電池では世界一の生産国であり、風力発電機の製造・輸出も盛んである。十分世界をリードしていると言える。

<objection>自然エネルギーは間歇的なエネルギー源であって、例えば日本の自然環境下では風力発電の稼働率は20%以下であり、常にバックアップ発電容量を必要とすること、送配電グリッドに組み込むには電圧、周波数維持の面から限度がある(例:10-20%)ことを認識する必要があろう。将来自然エネルギーで全てを賄いたいというのは1つの夢ではあろうが、エネルギー密度が低いため多大の敷地面積を必要とし、利用には限度があることを認識いただきたい。

「原発が耐用年数に達した順に廃炉にできるよう、天然ガスに少しずつシフトして行く。こうしながら、とにかく全力で再生可能エネルギーに投資して、研究開発をやっていきましょう。」 P.86

<objection>天然ガスも化石燃料であり、石油に続いて生産ピークが来るのは自明である。冒頭で参照したように、シェル石油の社長は2015年にはガスも生産ピークを迎えると予想している。石油・ガスのピーク後はますます化石燃料の価格が上ることが予想され、各国間の獲り合いになって来よう。天然ガス依存はエネルギー安全保障上の対策にはなり得ないのではないか。また上述のように自然エネルギーも電力グリッドの中で収容できる限度があるということを認識してもらう必要があろう。

IV. 多数のアーテイストの発言(P.96-117)

<objection>共通しているのは感情に訴えようとしているところにあるが、これに対する一番的確な説明は、自然にも放射能があるということであり、それによって人類は健康を保ってきたこと、そして原子力発電所および再処理工場による放射能が自然放射能に比べて非常に小さなものであること、世界で450基近い原子炉が運転されているが、チェルノブイル原子力発電所の事故を除いては、周辺住民の放射線被害は報告されていないことなどを知ってもらうことであろう(本書に報告されているラ・アーグ市の例(小児白血病発生率2.8倍)は母集団が小さすぎることによる統計上の誤差範囲と考えられる。同じ資料で隣接地区では0.8倍となっている)。

以上
この抗議文の賛同者
池亀 亮   元東京電力副社長 
伊藤 睦   元東芝原子力事業部長、元東芝プラント社長 
石井 亨   元三菱重工(株)
小川博巳   エネルギーネット代表、元東芝 
小野章昌   元三井物産
金氏 顕   三菱重工業(株)特別顧問、原子力シニアネットワーク代表幹事
金子熊夫   エネルギー戦略研究会会長(EEE会議代表)、元東海大学教授
金子正人   放射線影響協会 顧問
黒川明夫   ISO品質主任審査員
小泉陽大   六ヶ所第一中学校PTA会長
斎藤 修    元放射線影響協会 常務理事
齋藤健彌   元東芝 燃料サイクル部長
齋藤伸三   前原子力委員会委員長代理、元日本原子力研究所理事長
佐藤祥次   元NUPEC特任顧問
柴山哲男   (株)クリハラント、元三菱原子力工業(株)
白山新平   関東学院大学 人間環境学部教授、工学博士 
副島忠邦   (株)国際広報企画 代表取締役
竹内哲夫   前原子力委員、元日本原燃社長、元東京電力副社長、
種市治雄   六ヶ所村在住 会社役員
辻 萬亀雄  元兼松株式会社
中神靖雄   三菱重工業(株) 特別顧問
橋本 貢   六ヶ所村在住 会社役員
橋本 竜   六ヶ所村商工会青年部 部長 
林 勉    エネルギー問題に発言する会代表幹事、元日立製作所理事・原子力事業部長
藤井晴雄  元四国電力原子燃料部、元海外電力調査会調査部主管研究員       
益田恭尚  元東芝首席技監  
松岡 強   元(株)エナジス社長
松永一郎  エネルギー問題研究・普及会 代表
三島 毅   日本原燃(株)燃料製造部 部長  
武藤 正   元動燃事業団 
以上30名
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(manomasumi)
(1)原子力村は莫大な資金力で安心・安全幻想を振りまく為に①テレビなどの媒体広告②言論人への間接的資金提供③新聞社幹部・記者などへの接待③大学や学会への研究費提供などに加え、ご丁寧にこのように本や番組、人に対して抗議を行ってきた。
(2)*本文への注:福島第1 炉心内燃料 合計 257トン 1号炉 69t 2号炉 94 3号炉 94t
使用済燃料 合計 468トン(1集合体172kgとして計算…未確認)1~4号炉 
(3)今となっては抗議文がいかに根拠がないか明白だけれど、教授(坂本さん)や河野太郎代議士やCNIC(原子力情報室)の主張がいかがわしいものであるかのように取り扱われてきた。時代に先駆ける少数者の主張は、こうした事態でもない限り多数の人々に受入れられないのはどうしてなんだろうか。

2011-04-07

原子力安全委員会 臨時会議は5分間

原子力事故が起こった時に立ちあげられる原子力緊急災害対策本部(本部長総理)に対して情報提供と技術的助言を行う役割を負っている「原子力安全委員会」は、実際はどのような動きをしたのか公表資料で追いかけてみた。

震災直後の午後4時には開催されてた臨時会議は、その後14日、17日と開催されるのだが、3回の会議時間は、各々ぴたりと5分間!配付資料無し!これをなんと表現すればよいのか言葉がない。

菅官邸は、法に規定された組織を動かすことをせず行き当たりばったりに次々と臨時のアドバイザーを指名する。(朝日新聞4/5掲載*1)政治主導とか関係省庁との連絡不足と云ったレベルではない。小学生のサッカーと云えば小学生に叱られるぐらいの組織力の無さ、コントロールの無さである。菅官邸の組織無視の場当り的無政府状態はあらゆる場面で現れている。

さて、原子力安全委員会は、直接東電を規制する役割を担う、一躍有名になった広報官が所属する原子力安全・保安院を監視することになっている。専門家5人と100人もの事務局員を抱えた独立的組織だ。

彼らが保安院から正式な報告を受取ったとのはなんと4月4日だと朝日新聞は云う。

3月25日に開かれた原子力安全委員会の臨時会議には初めて配付資料が示され議事録が添付されている。その会議は昼直前からの26分間開かれたと記されている。

これが菅官邸が動かしている緊急事態における組織運営の実態だ。多臓器不全ならぬ多組織不全とでも云うべきか。
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原子力安全委員会開催記録(公式文書より)
3月11日 第16回臨時会議 http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan016/
議題
(1)平成23年3月11日(金)午後発生の地震について
(2)その他
配付資料
(1)なし
議事概要 午後4時00分開会 午後4時05分閉会  4/1掲載
3月14日 第17回臨時会議 http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan017/
議題
(1)緊急の場合における実用発電用原子炉に関する線量等の告示について
(2)その他
配付資料
(1)なし
議事概要 午後3時30分開会 午後3時35分閉会  4/5掲載
3月17日 第18回臨時会議 http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan018/
議題
(1)緊急の場合における実用発電用原子炉に関する線量等の告示について
(2)その他
配付資料
(1)なし
議事概要 午後6時45分開会 午後6時50分閉会  4/5掲載
緊急の場合における実用発電用原子炉に関する線量等の告示について、原子力安全・保安院より連絡があり、事務局から報告が行われた。
3月25日 第19回臨時会議 http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan019/
議題
(1)緊急時モニタリング及び防護対策に関する助言について
(2)緊急時モニタリングデータに基づく線量評価方法について(提言)
(3)「環境モニタリングの結果」に対する原子力安全委員会による評価結果の公表について
(4)その他
配付資料
(1)緊急時モニタリング及び防護対策に関する助言について
(2)緊急時モニタリングデータに基づく線量評価方法について(提言)
(3)「環境モニタリングの結果」に対する原子力安全委員会による評価結果の公表について
(参考) 原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方について
議事概要 午前11時46分開会 午後0時12分閉会  4/5掲載
○班目委員長 それでは、だいまから第19回原子力安全委員会臨時会議を開
催いたします。以下略(重箱の隅をつつく話が綴られているばかり) 資料 
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原災法に規定される原子力安全委員会の役割
(1)緊急事態応急対策の実施に関する技術的事項については、原子力災害対策本部長に対する原子力安全委員会の助言等を明確に位置付ける(第20条第6項)とともに、機動的に対応し得る専門家として同委員会に緊急事態応急対策調査委員を設ける(附則第8条)ことにより一層の体制強化を図ることとしている。

(2)原子力安全委員会による資料や情報の提供などといった都道府県防災会議や市町村防災会議に対する協力を明確化(第28条第1項)しており、これらを通じて日頃から国と地方公共団体との連携が図られるようにした。

<*1>【朝日新聞】姿見えぬ原子力安全委 事故時の助言役、果たせず - 東日本大震災 | Diigo

2011-04-06

鳩山前首相国会議員勉強会 スピーカー 上杉隆氏

4月6日 午後5時過ぎから
『衆議院第一議員会館会議室。鳩山由紀夫事務所の勉強会』
「原発事故、嘘まみれの官邸、東電、マスコミがしてきたこと」
ゲストスピーカー フリージャーナリスト 上杉 隆 氏
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枝野・福山・細野氏達に記者会見をオープンにし情報を公開するように(みんなが要求して官邸の仕事の邪魔をしないように)FPAを代表して100時間電話をし続けた。 ( #iwakamiyasumi2 live at http://ustre.am/pPQY)
電話などの通信手段に比べ比較的繋がりやすいTwitterを使うよう提案し、官邸アカウントは開くことができた。posted at 17:34:37
海外メディアも注目し、有名キャスターも来日していたが、官邸や東電から彼らに十分な情報が入らないので、海外にまともな情報が流れなかった。せめてネットメディア代表と海外報道員だけでも官邸記者会見に参加できるように要求した。posted at 17:36:32
番組で電事連のことを言及するとキラキラの放送終了後にプロデューサーに呼ばれていきなりラジオ降板を言い渡された。フリーの他の人にも圧力がかかっている。映画を見ているような事態が起きている。posted at 17:40:22

(追加)ニュースの深層では、スポンサーである電事連から圧力がかかり、スポンサー無しの放送を余儀なくされた。岩上も、原発が理由かどうか、とくダネをおろされることに。大本営発表と同じ状態。非国民の代わりに不謹慎と言われる。

東京電力の真実を隠蔽した情報に踊らせているのか、官邸も嘘を言い続けている。マスコミは嘘を垂れ流している。健康被害はないとテレビが連日デマを流し人々を洗脳している。posted at 17:43:41
クリントン国務長官は震災二日目に日本政府の情報公開が十分でないと言った。(クリントン氏はそれからほとんど日本の震災に言及しないようになった=私見)posted at 17:45:39
東電・日本政府は、世界の共通財産である太平洋を放射能で汚染する危険性があるのに高濃度汚染水を放出する決定をし実行した。国際的犯罪行為である。posted at 17:48:06

(追加)大手メデイア、政府こそが、「安全デマ」を流し続けた。官房長官は、海外メディアを締め出してきた。震災の被害者だった日本は、汚染水の海洋投棄を始めた一昨日を境に、海洋汚染を故意に行う犯罪国家として、海外メディアの追及を受けるようになった。
プルトニウムの測定、なぜ22時間で検出できるのに、何日間も発表を引き延ばしたか。東電、「数字を修正していた」との回答。ガイガーカウンターをもって50キロ圏内に入って取材しているフリーや海外メディアが針が振り切れるほどの現実を報告しているのに。

放射線は確かに距離に反比例して減衰するが、放射性物質はプルームとなって地形・気候条件によって遠くまで飛散した事実がすでにチェルノブイリで証明されている。posted at 17:50:11
菅政権は各国に通告もせずに、夜中にこっそり高濃度放射能汚染水の海洋投棄するという国際犯罪を実行した。「KAN NAOTO」の冠は世界からの信用が地に落ちている。posted at 17:53:26

(追加)日本では、今、福島が風評被害を受けているが、世界から見れば、日本産の農産物、海産物はいらないと思われている

計画停電会見と原発会見は別の場所でやっている。原発会見は狭い部屋でフリーの座る場所もない。同じ時間にかぶせて会見をする。東電によるマスコミ中国接待について質問すると記者クラブは妨害した。posted at 17:56:59
首都圏大停電も東電に仕組まれており、直前の夕方に海江田大臣に記者会見させた。3号機が爆発して大変なときに、目くらましをした。新聞・テレビは案の定、大停電をおいかけ、大爆発事故は人々の目から遠ざけられた。posted at 17:59:41
藤本副社長との会見で鹿島火力の復旧について質問すると週末には復旧するとの答えに始ったが、次から次と言うことが変わっていき最後は夏にまで復旧時期が後退した。質問の度に計画停電の根拠が崩れていく。火力発電も検査のために止まっているだけ、地震のためではない。posted at 18:04:10

(追加) @hatakezo 畠山理仁
東京電力は2003年、点検で「当社の保有する原子力発電プラント17基(合計1730.8万キロワット)」全てを停止。しかし停電はなし。4月14日の東電プレスリリース。 http://bit.ly/g9CnT4

(災害中の選挙について真面目にはなす上杉さん。この会場では上杉さんにメモが回って、黙らせるようなことはない。いいことだ)posted at 18:06:31
初動期に冷却用機材について貸与する準備があるとクリントン長官が伝えたのに、それを菅政権は止めた。(米国は準備を始めていたはず…)posted at 18:09:58
日本政府は本当なら助けられる命が助けられないなど初動においても悔やまれることが多々あった。援助活動に来た海外チームの受入れができず活動してもらえなかったこともある。当初世界から天災を受けた国として同情を受けていたが、政府の対応をこれまで見てきた世界の政権やメディアからすでに人災と見なされている。民主党の皆さんも菅政権の共犯者の一人です。何とかしないといけないのではないでしょうか。posted at 18:14:31
(川内)原子力安全基盤機構の人が2号機周辺は近づくだけで死亡するほどの放射線濃度になっていると話した。
(上杉)緊急事態なのに東電の嘘を許してはいけません。菅政権は完全にコントロールを失っている。(これを見ている私も哀しくなってくる)posted at 18:21:26
----------------------- 以上 上杉隆氏

岩上さん:先日京大原子炉実験所 小出裕章(京大助教)さんにインタビューしました。早くから原電の状況を見抜き、2号機の格納容器の底に穴が空いていると断言されている。是非勉強会に招いてお話しを聞いてほしい。posted at 18:28:54
川内議員:国民に正しい情報を伝えることが一番必要。ただ大丈夫というだけで、どうなるかを伝える必要がある。全ての情報は国民のものだ。一部の人間が握るのは間違いだというのが信念です。posted at 18:37:27
森議員:原発事故発生直後からガタルカナルの教訓が生かされていないと思う。情報も小出しにしか出さない。自分も発信できなくて本当に申し訳なく思う。posted at 18:39:13
森議員:文科省のデータを見てもそれ以前の累積放射線量を見ても避難区域の問題もある。今行動に移さないいけないと思っている。大連立は危険。KANが決断できないのが最大の問題。(切れた)posted at 18:42:09
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18:59 第一次原稿アップ
19:38 修正 追加

3月15日時点の燃料棒溶融の程度について

4月6日昼前の東電記者会見
窒素注入の他に重要な発表
この記事は IWJ(Iwakami Web Journal)のライブより書き起こした。
CAMS[(Containment Atomosphere Monitoring System )はLOCA (Loss Of Coolant Accident)冷却剤喪失事故時に原子炉格納容器内雰囲気の放射線レベル等の監視を行うための系統 (浜岡原発の場合はAとBの2系統ある)]
による測定が地震後行われてきた。その測定は15日過ぎまで有効だった。
CAMSの測定により燃料棒損傷率を計算した。
  1. 1号機 3/15 15:00 70%の損傷率
  2. 2号機 3/15 15:00 30%の損傷率
  3. 3号機 3/14 12:00 20%の損傷率
それ以後、現在まで空間線量を計っているに過ぎず、格納容器内の様子を知る手段としては適当でない。その後炉心損傷計算はしていない。

燃料ペレットが燃料被覆管内に無い状態を損傷と云う。燃料ペレットが物理的な形状を維持しているとは云えない状態。
以上副社長代理
##燃料損傷とは普通の日本語では燃料溶融。英語では”meltdown”)*
* 例文(NYTimes April 2) Reactor No. 2 had suffered a 33 percent meltdown. Mr. Chu cautioned that the figures were “more of a calculation”
------------------------
追記 14:10以後
(1)NYTimesにDOEのチュー長官の談話として燃料溶融の割合について言及されており、米国の優れたシミレーションシステムによるものだという説も流れていたが、ちょうど当時の東電や保安院の記者会見をみていたし、また各社の速報をトレースしていた。以前にたしか保安院でそのような発表があったことを記憶しており、長官の数字はそれを根拠にしているのだと私は思う。

(2)(14:28追記)自分のTweetを調べたところ 次のようになっていた 3月15日のTweetには次のように書かれている。<<<<<<<<
福島第一4号炉が火災。使用済み核燃料からの放射性物質漏出が始った。2号炉に小規模な爆発が起こり格納容器の一部が破損したと思われる。白い煙は水蒸気の漏出と思われる。…などの説明が枝野長官・菅総理からあった。残念ながら私たちにとっては想定の通りである。 #fpaj #jishin
posted at 09:15:56

緊急RT @hayano: TBS news bird: 東電発表,「1号機燃料棒の70%が損傷している可能性がある.深刻な状態.2号機は30%,3号機は不明」(15:25に圧力容器内のモニターで,損傷した燃料棒内部から放出さる放射性物質の量を測定し,その結果にもとづいて推定…)
posted at 22:43:10
@hayano 富士宮地震で2号炉の燃料棒損傷70%の重要情報が隠れています。なにかご存知でしたら教えてください。
posted at 23:24:53
(3)追記 14:50
<<<<<<<<<< 次は私のRTの元の@hayano氏のTweetです。 Twilogに残っている
ScreenShot http://www.diigo.com/item/image/17mlj/cebm
TBS news bird: 東電発表,「1号機燃料棒の70%が損傷している可能性がある.深刻な状態.2号機は30%,3号機は不明」(15:25に圧力容器内のモニターで,損傷した燃料棒内部から放出さる放射性物質の量を測定し,その結果にもとづいて推定.3号機は計測器が故障)
posted at 22:33:51
>>>>>>>>>>>
私もこのライブは見ていました。
---------------------------16:30追記 読売新聞記事

1号機、燃料棒7割損傷…2・3号機も2~3割

 東京電力は6日、福島第一原発1~3号機の格納容器内の放射線計測値を正式に発表した。
 1号機と3号機では、核燃料が一部露出した3月14日朝には、放射線量が、通常運転時の10万倍に達する毎時167シーベルトまで上昇していた。
 このデータを基に、燃料に小さな穴や亀裂が生じた割合を計算すると、1号機では燃料集合体400体の約70%が損傷していると推定された。2号機は同548体の約30%、3号機は同548体の約25%が損傷したとみられる。
 放射線計測装置は、事故時の燃料損傷を監視するために常設されている。被災後、計測できなかったが、復旧作業に伴い、14日以降のデータが明らかになった。1、3号機より事故の進行が遅かった2号機は、14日朝は放射線量も通常の毎時0・001シーベルトにとどまっていたが、燃料が露出した15日朝には62・7シーベルトに上昇。
(2011年4月6日13時59分  読売新聞)
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4月27日 16時57分 NHK
東京電力は福島第一原子力発電所の事故で、27日、一連のデータを修正しました。それによりますと、1号機は前回の推定値から15ポイント程度下がっておよそ55%、2号機は5ポイント程度上がっておよそ35%、3号機は5ポイント程度上がっておよそ30%としています。

2011-04-01

自然災害に絞って原発立地問題を考えてみた

「自然災害に絞って原発問題を考えてみた」

原子炉の安全を担保するのは確率的安全評価手法です。事故が現に起こった以上、今までネグレクトしてきた津波や地震への災害対策の基準を上げざるをえません。原子炉に関わるリスクの基準を安全側へ上げ、ある程度経済性を犠牲にして、新技術を導入し、また設備の増強を行って個別単体の原子炉の安全を高める必要があります。それでも災害はある確率で起こるわけで、日本各地の自然災害によって引き起こされる原発事故のリスク評価が日本トータルでなされなくてはいけないでしょう。

日本では地震・津波・火山による災害リスクが他国に比べ著しく高いことは自明です。住民の反対が少ない開発者にとって作りやすいところに立地するという安易な思考は断ち切り、災害リスクを下げるための立地戦略がこれからは欠かせないと云うことです。



「311災害が教えること」 参考YomiuriOnLine

クリックで拡大できます
311災害では一つの自然災害で同時に11機もの原子炉が緊急停止にいたり、そのうちの4機が同時に同じ地域でシビアアクシデント状態にまで至りました。しかし、なぜ集中して起こったのでしょう。避けることはできなかったのでしょうか。
例えば、分散配置されていれば、一機だけの事故で済んでいたかもしれないし、それなら事故対応の戦力も集中できたかもしれない。一機だけならと、廃炉にする決断も早くできたかも知れません。
これらは経済性優先で安全を視野から遠ざけていた暗愚な者の暗愚な知恵のなせる技だとおもうのです。
この大災害によって日本の原発を推進してきた組織(行政機関・企業体・各種委員会・学会)の中のどれ一つをとっても、本気で事故を想定したところはありません。安全保障や危機管理の戦略思考は無いし、また対処能力も無いことも証明されてしまいました。場当たり的な思考しか無いし、それ以外の考え方は望まれないのです。今の日本に原子炉を持つ資格がそもそも無いのかも知れません。

 私の住んでいるところからほど近い若狭湾沿いの狭い地域に15機もの原子炉が配置されています。例えばその一つ敦賀原発で地震と共に何かの事故が起きると、地形から見ても陸路は地震による崖崩れによって遮断され、ロジスティックも要員の派遣も著しく困難になるだろうということは容易に想像されます。火災が発生すれば鎮火が難しくなる可能性があります。複雑なパイプラインが折れ曲がり切断し、1000個にも及ぶ弁の幾つかが開閉できなくなる事故が一つの地震で多発するリスクが、密集立地しているからこそ高まってしまうと思います。戦略的な思考から離れて、原子炉単体の安全に拘っていては日本の原子炉全体が持つリスクを評価することはできません。

自然災害リスクを考えるだけでも、経済性に見合った原子力発電はほぼ成り立たないというのが、今のところの私の結論です。
立地地点の分散はそのまま多地域のより多くの住民の合意を得なければならないことになり、新規立地の困難さを増すことになります。送電網や管理を考えても分散立地は経済性を削ぐことになります。

加えて使用済み燃料の問題があります。これは何世代にもわたって継続するやっかいな事柄です。安全性を確保する経済的な手段はほぼありません。分かっていながら未来に問題を繰り延べているだけだと思います。(それにしても、さも簡単にできると語る人達が、随分大勢いるものです) (参考リンク 使用済燃料の理解のために)

「地震予知はそもそも可能か」
平成18年(2006)の地震予測を見ると今回大地震が起きた地域がもっとも地震が起きる確率が低いことになっています。地震予知学は科学の装いをした占星術でしか無いという欧米の学者の言うことが結果として当たっていたことになります。

一方浜岡原発のある東海地方ははなんと80%以上の確率で地震が起こるとされているのです。日本のどこに原発の適地があると言うのでしょうか。

以上素人考えを披露してみました。 (masumi)

原子力資料情報室とそのコミュニケ

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CNICについてのMemo
11日深夜の官邸資料に言及されていた原子炉溶融の可能性を知ってから、大変なことになることを予感した。夜通しで色んな資料を読みあさった。夜明けから始ったテレビは案の定、東大の菊池教授などの原子力村の住人達による広報活動で占められ、真実を知ることはできないと改めて確認した。恐れと焦燥感の中でなんとか原発の実状を知りたいし、人にも伝えたいと思った。
そんな時、原子力資料委員会をIWJ岩上安見さんのUSTインタビューで知った。元東芝の原子炉圧力容器設計者、工学博士の後藤政志氏がわずかに公表されるデータを深いご自身の知見で補い、真実のシナリオを語っておられた。
その後のCNICが日本ではほとんど唯一原発事故の真実を語り続けて、私たちの欲求に応え恐怖を和らげてくれたのは人々の知るとおりだ。岩上氏が最初に訪れたとき(事故の翌日)はまだ混乱の最中でもあり慣れておられなかったが、当初から冷静な話しぶりで分かること分からないことを誠実に述べておられた。今や次々と図表やコミュニュケーションツールを使いこなして分かり易く具体的な情報発信をされていて、緊急時のPRの見本となりつつある。
後藤氏や田中三彦氏など心ある技術者達をゲストスピーカーに迎えるCNICからメッセージが出ているので紹介します。
個人的にはメッセージがコミュニュケに昇華されて共同意思となることを期待しています。(masumi)
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2011.3.31
原子力安全委員会よ、口先だけの反省より、行動を起こせ
原子力安全委員会は何をしているのか? 多くの人々がこう感じてきた。ようやく少しは表に出てきたが、安全委員長は、事故対策を「東電の自主性に任せていた」、耐震安全性は「割りきらなければ設計できなかった」と語った弁が報道されている。責任回避だ。
これまでの反省の上に立って、安全委員会が今後どう行動するかがいま問われている。原子力資料情報室は、原子力安全委員会に以下の対応を早急にすすめることを求める。

1. 今回の地震が他の地震の活動を早めるとの地震学からの指摘がある。とりわけ、東海地震 はいつ起きてもおかしくない時期に来ている。にもかかわらず、中部電力は運転を継続しながら、耐震安全性を強化するという。しかし、いま 原発震災が再発すればどうなるのか、その惨事はもはや疑いえない。同原発の耐震安全性強化のチェックとこの実施は浜岡原発を停止して行うように求めること。同時に、原子力安全委員会は耐震安全性および過酷事故への対応強化含めて早急に安全総点検をすること。

2. 現場での作業は過酷を極めている。事態が長期化することは明らかだ。この被曝環境の中では、多くの作業者が必要になる。原子力の専門家を含めて原子力産業に従事してきたOBなども動員して、作業員の確保を急ぐこと。

3. SPEEDIはほとんど役に立たなかったが、しかし公開された評価結果によれば、広がった汚染状況の中で、妊婦と子供たちなど、すぐに避難させた方がよい地域がある。加えて、福島第一原発の置かれている状況は非常に厳しい。最悪の事態が確実に避けられる保証はない。M7クラスの余震 の可能性もこの事態をいっそう危惧させる。30km内は当然のことながら、最悪の事態を想定して、さらに広域の避難計画を実施すること。

4. メディアからは、「専門家」が放射線被曝による「健康影響はない」、「発がんのリスクはない」と繰り返し主張している映像が垂れ流されている。「専門家」に、このような曖昧な科学を語らせ続けてよいのか。 この結果、関心のある人たちには、いっそうの不安をあたえ、関心のない人たちは「専門家」の言葉を信じて、比較的高い空間線量が観測されているにもかかわらず、子供たちを屋外で遊ばせている。発がんのリスクを正しく伝えること。

5. 原子力安全委員会は、毎日、定時に記者会見を開け。かつ、必要に応じて、緊急記者会見を開くこと。

認定特定非営利活動法人原子力資料情報室 http://www.cnic.jp/
〒162-0065 東京都新宿区住吉町8-5曙橋コーポ2階B
TEL.03-3357-3800 FAX.03-3357-3801

2011-03-31

いにしえの知恵を活かさず

元資料:中央防災会議「災害教訓の継承に関する専門調査会資料
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/kyoukun/15/shiryou3.pdf

津波 海溝型地震のおしえ


「安政南海地震 継承されること 忘れられること」(大坂)

安政南海地震(1854)の津波は、この堀にも侵入し、少なくとも340人もの人が津波の犠牲者となりました。そのことを生々しく物語るのが、大正橋の石碑です。
その文には安政元(1854)年六月十四日の伊賀上野地震による大阪の様子、十一月四日の安政東海地震の大阪での震度4程度のかなり大きな揺れを感じて、多くの人が小舟に避難したことが書かれています。石碑には、続いて翌五日の南海地震の記事が現れます。すなわち、申刻(16時)の本震の揺れによって、大阪では家の崩れ、出火も生じました。本震から2時間ほど経過した日暮れごろ、大津波が押し寄せ、安治川、木津川に山のような大波が入ってきました。


「今より百四十八ケ年前、宝永八丁(ママ)年十月四日の大地震の節も、小船に乗り津浪にて溺死人多しとかや。年月へだては伝へ聞く人稀なる故、今亦所かはらず夥しき人損し、いたましきこと限なし」
すなわち、148年前の1707(宝永四)年の南海地震でも、地震からの避難のために船に乗った人が大勢いて津波で溺れ死んだ。長い年月がたったので、この言い伝えを知る人が少なくなり、今またむざむざと同じように船に乗って同じ原因で死者を多く出すことになってしまった、というのです。先人の残した教訓を生かすことができなかった悔しさがにじみ出ています。
このあと石碑には後世の人へ教訓を残す文章が続きます。
「後年又、はかりがたし。すべて大地震の節は津浪起こらんことを兼ねて心得、必ず船に乗るべからず」
碑文の末尾はこう締めくくられています。「願わくば心あらん人、年々文字よみ安きよう墨を入れ給ふべし」私がこの石碑を見学に行ったのは、2005年の秋でしたが、この石碑には今も黒々と墨が入れられていました。この石碑を建立した人の子孫の人々が毎年墨を入れ続けているというのです。



図1 大阪の河川を大型船が流される様子を伝える瓦版
(安政南海地震の津波が大阪の堀に侵入、船で避難しようとした人が多く犠牲になった。)
(大阪府立中之島図書館所蔵)


「揺れない地震と大津波」(三陸)
1896(明治29)年6 月15 日、小さな揺れが感じられました。現在の震度にして2~3 と思われる小さなものであったようで、人々はさして気に留めませんでした。ところが、この約30 分後に巨大な津波が不意に押し寄せ、2 万2 千人にのぼる死者を生んだ津波災害となりました。
地震の規模の割に非常に大きな津波を引き起こす地震を「津波地震」と呼びますが、明治三陸地震津波はこの「津波地震」により引き起こされた津波でした。津波は、岩手県では標高38mまで駆け上がり、驚くべき事にハワイでも9mほどの津波が来襲していました。明治三陸地震津波は、津波そのものの大きさもさることながら、津波の警鐘となるはずの地震動が小さかったために、前触れなき大津波として語り継がれています。
三陸地方は過去何度も津波に襲われてきました。明治以降、三陸地方を襲った大津波は1896(明治29)年明治三陸地震津波、1933(昭和8)年昭和三陸大津波、1960(昭和35)年チリ地震津波の3 例ですが、それ以前にも現存している資料から判断すると平均で46 年に一度大津波が発生しています。

図2-1 幻燈写真 (仙台市博物館蔵)
左:釜石市街を襲う明治三陸地震津波
(前触れ無く押し寄せた巨大な津波に翻弄される人々が描かれている)
右:津波被災地の惨状
(海岸では生き残った人々が瓦礫を片づけ、砂に埋まった遺体を掘り起こす作業をしている)


明治時代に創刊された我が国初めての雑誌である「風俗画報」にも、津波によって流された人々の様子が克明に描かれています(図2-2)。押し寄せる津波に翻弄され、必死で木につかまろうとしている人や、赤ん坊を守ろうとしている親などが描かれています。当時の人々は、このような絵を通じて津波の被災地、そして被害というものがどれほど壮絶なものかを伝えようとしていました。
明治三陸地震津波の津波被害についてまとめた岩手県の報告書を見ると、岩手県内の死者数18,158 人のうち、荼毘(だび)に付された遺体の数は10,200 人とあります。つまり8,000 人近くの遺体が未だに発見されておらず、その多くが三陸の海に静かに沈んでいるのです。

図2-2 津波に翻弄される人々
(出典:風俗画報、臨時増刊第百十八号、海嘯被害録からの抜粋)

「今より41 年前に起こった津波は緩やかで、家の2 階にいた者の多くが助かった。明治の津波では、驚き慌てて逃げた者は助かり、過去の経験から津波はゆっくりやって来るものだと信じていた者は避難が遅れたために、巻き込まれて亡くなってしまった」。これは、1859(安政三)年に三陸はるか沖で発生した地震津波を経験した人が、津波というものは緩やかな波だと油断したために命を落とした例です。津波が押し寄せる状況は様々で、過去の経験に基づく行動や思い込みが裏目にでる場合もあるということを忘れてはなりません。
“つなみてんでんこ”という言い伝えが東北地方にはあります。
これは「津波のときだけはてんでばらばらに、親子といえども人を頼りにせず、一目散に走って逃げよ」という意味です。

「村の再建 先見性のある構想とリーダーシップ」
津波は村全体を破壊しつくしました。人々は、家だけでなく村全体を再建する必要がありました。同じ悲劇を二度と繰り返さぬよう、人々は集落・家の再建にあたり、より高所に住むことを選択しました。村の良識ある指導者により高所への移住が提案され、人々が高所に移り住むことになりました。しかし、時が経つにつれ、日常生活の利便性を優先して海辺に戻ってしまうことになり、明治の津波災害の37 年後の昭和8 年(1933 年)に、三陸を再び大津波が襲うことになります。このときに明暗を分けたのが集落の高所移転のやり方でした。
東北地方出身の地理学者山口弥一郎は、津波被災後の三陸沿岸の集落を詳細に調べ、津波災害復興事業としての高所移転がうまくいった要因を分析しました。204 名の死者を出した岩手県気仙郡吉浜村(現大船渡市)では、当時の村長らが山麓の高所へ移転する計画を立てました。まず低地にあった道路を山腹へ変更し、もともと固まって位置していた集落を道路に沿って分散して配置するように工夫しました。その結果、1933(昭和8)年の昭和三陸地震津波による流失家屋数は、移転後に新しく低地に建った10 戸と移転位置の悪かった2 戸のみで済み、高所移転は成功しました。リアス式湾の奥にありながらほとんど被害を免れたのは、先見を持った者のリーダーシップと、村人全員が協力しあって難事業である集落移動を完了させたためです。

一方、吉浜村のすぐ北に位置する唐丹(とうに)湾の湾奥の気仙郡唐丹村(現釜石市)では、総戸数290 のうち272 戸が流失し、人口1,502 人中1,244 人が亡くなるという壊滅的な被害を受けました。村の役場の幹部らが中心となり、山腹に宅地を造成して村人たちに移転を提案しました。しかし、一度は移転した村人たちも、のちの豊漁が裏目となり、浜作業などの日常の利便性を求めて徐々に元の海岸に移り住むようになってしまいました。さらに不運なことに、大正2 年に発生した山火事により、山腹に移転した集落の9割が焼失するという被害を機に、最終的には元の場所に集落が再建されてしまいました。その結果、昭和8 年の津波で、再び260 あった集落のうち208戸が流失・倒壊するという悲劇が繰り返されてしまいました。
津波はそうそう来るものではないのに日常の生活が不便であったこと、津波後に大漁が続き、浜作業をするために海から離れ難かったことが挙げられます、津波襲来が頻繁でないこと(約10年経った頃からの復帰が目立つ)、津波未経験者が移住してきたこと、などが挙げられます。


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「年を隔てると同じ過ちを繰り返してしまった。だから後年には、天災は予知することはできないのだからせめて大地震には津波がつきものだと云うことを覚えておこう。後の人のために石碑を建て、忘れないために毎年毎年墨を入れることにしよう」…このような先賢の教えもむなしく、大阪の堀川を翻弄される船が時を超えて今何倍にもなって東北の長大な海岸線で流されているようにさえ見える。

東日本大震災に遭遇した私たちが何とも愚かだと思い知らされるのは、上に見たように三陸では津波は何度も繰り返し起きて、その度に先の経験を生かすことなく大きな犠牲を被っていることだ。明治三陸の悲劇は「311」そのものとしか見えない。今また当事者や為政者が知見が及ばなかったとか想定外であったとか、愚かしい欺瞞にみちた言葉を連ねている。明治、昭和と繰り返される津波襲来は「昨日起こった今日なのだ」人々の魂を鎮めることもせず、私たちはこの愚行をまた繰り返し、明日に備えることもしないのか。
日常の不便さや日常のパンが私たちの目を曇らせる。利害調整という小さな困難が未来から足を遠ざけさせる。ちっぽけな地位や関わりが本当のことを云う勇気を奪いさる。
幾人かの少数の人達は、過ちを繰り返さないための都市計画を、エネルギー政策を訴える。しかし多くの為政者や企業経営者は誠実でも、人々に寄り添ってもいないことを日々明らかにしている。テレビや新聞が真実を伝えていないことを知らせている。
私たちは気付きはじめている。でも、変わらないことには変えられないのに、一歩を踏み出せずにいる、私がいる。
(masumi)
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追加資料
仙台平野の堆積物に記録された歴史時代の巨大津波
http://www.gsj.jp/Pub/News/pdf/2006/08/06_08_03.pdf

4/2追加 岩手日報 「津波防災 ハードの限界」

東日本大震災で、世界一深い釜石市の釜石港湾口防波堤や宮古市田老地区の大型防潮堤など、津波防災の象徴とされた施設は決壊するなどし、大津波を防げなかった。これまで多額の事業費を費やし、住民にも一定の安心感を与えていたが、今回の津波で限界を露呈。今後はハード整備に依存しない新たな津波防災のまちづくりが求められる。
水深63メートルと世界一深い防波堤として、ギネスにも認定されている釜石港湾口防波堤。国が30年以上かけて整備した津波防災のとりでだったが、歯が欠けたように何カ所も決壊した。
同防波堤は明治三陸津波(1896年)で約3700人が犠牲になるなど、過去に何度も津波の脅威にさらされた釜石湾沿いを守ろうと約1200億円を掛けて整備。2009年に完成したばかりだった。
同市嬉石町の成沢幹雄さん(72)は「金をかけた割に弱かった」とため息をつく。
港湾空港技術研究所(神奈川県横須賀市)の調査によると、釜石港には今回7~8メートルの津波が押し寄せ、同市中心部も浸水。しかし街が根こそぎ「持ち去られた」格好の陸前高田市や大槌町などに比べ、比較的多くの建物が原形は保った。
野田武則市長は「防波堤があったから被害がこれぐらいで収まったと思う」と一定の効果は認めた上で「ここに住むのは『危険』と明確に示すなど都市計画を見直さないといけない。違う視点でまちづくりをする必要がある」と強調する。
宮古市の田老地区は総延長2433メートルと全国でも珍しいX型の大型防潮堤があり、高さは昭和三陸大津波(1933年)の最大波高を想定した約10メートル。「津波防災のモデル地域」として知られていたが、田老魚市場近くに造られた582メートルの防潮堤は、津波で跡形もなく破壊された。
家を津波で流失した漁業山本勝己さん(75)は「時間とお金をかけて造った立派な物が数分で壊れた。まさか津波が越えてくるとは」と肩を落とす。
宮古市の小笠原昭治危機管理監は「防災で考えていた範囲を超えていた。ゼロから考え直さなければ」と話す。
防波堤や防潮堤は過去の被害などを踏まえて整備されてきたが、今回の大津波は国にとっても「想定外」。東北地方整備局の遠藤正義港湾空港環境対策官は「学識経験者や関係機関と調査を進め、今後の対策の在り方を検討したい」と語る。
岩手大工学部付属地域防災研究センター長の堺茂樹同大教授(海岸工学)は「今回の津波に耐えられる構造物を造るのは、多くの時間と費用が必要でほとんど不可能。住民組織の日常的な備えの見直しなどソフト面で補う体制づくりが重要だ」と説く。
(2011/04/02)
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(追記 2011/04/11)
防災科学研究所・自然災害情報室 特設サイト http://goo.gl/n4bFl
過去の津波災害の情報へのリンクポータル

リスクコミュニュケーションについて 小山教授-静岡大学教育学部

原典:火山に関する知識・情報の伝達と普及
    -減災の視点でみた現状と課題-小山真人(静岡大学教育学部総合科学教室教授)
    リンク:http://goo.gl/55Y8c


3.リスク情報の発信・伝達・受容にまつわる諸問題
本節では,火山のリスク情報の発信・伝達・受容にまつわる諸問題についての研究や実践的活動のうち,単なるケーススタディにとどまらずに一般化を試みたもの,応用範囲の広い知見・手法として記憶にとどめたいもの,さらには未解決の問題点・論点などを紹介する.
火山や自然災害に限らず,社会に潜在するさまざまなリスクの情報をどう伝えるかについては,心理学者による研究が幅広くおこなわれている.それらの知見の中には,火山専門家が傾聴すべきものが少なくないため,まずその代表的なものを紹介する.次に,リスク情報伝達についての火山学界側での研究史を振り返る.さらに,情報の発信側,伝達媒体,受け手側の3つに分けて,具体的に顕在化している問題の現状を把握する.


3-1.リスクコミュニケーション
人間社会は,火山災害に限らず,事故・災害や危険物質などのさまざまなリスクにさらされている.専門家はリスクに関する知識や情報をいち早く知ることができる立場にあり,それらを一般市民にわかりやすく伝える責任を負っている.しかしながら,専門家と市民それぞれの基礎知識・経験には大きな差があるため,リスク情報を専門家から市民に誤解なく伝達することは難しい.
中でも,発現する確率が非常に小さい(しかし,いったん発現すれば大きな災厄をもたらし得る)リスクの情報について専門家と市民が相互理解し信頼関係を築くことには,しばしば特別な困難がともなう.地震・火山噴火・突発的環境汚染・原子力事故などの稀にしか起きない低頻度災害においては,(1)情報が風評被害を生み,地元経済にダメージを与える,(2)情報がパニックを起こす恐れがある,(3)対策の目途がたたないリスクの存在が公表されるのはまずい,(4)基礎知識が十分でない一般市民にはそもそも情報を誤解なく伝えることができない,などの理由によって情報発表が自粛されたり,外部から圧力がかかって公開が妨げられたりするケースが存在する.
しかしながら,そうした情報隠匿の事実が明るみに出ると,専門家と市民の間の信頼関係が大きく損なわれ,回復に長い年月がかかる.そもそもリスク情報自体に罪はなく,情報伝達の仕方がわかりにくかったり一方的であったり,あるいは平常時の教育や市民との対話を怠っていることなどが根本原因であるが,そのことを十分理解している専門家や行政担当者の数は少ない.
このようなリスク全般についての情報発信・伝達・受容の問題を,認知心理学・社会心理学・組織心理学に関する内外の豊富な知見・研究事例をベースとして一般的・総合的に取り扱い,現状や解決法を広く論じた研究として,吉川(1999,2000)が挙げられる.
最近,行政や企業などに「リスクコミュニケーション」の考え方が浸透してきたが,吉川(1999,2000)はリスクコミュニケーションの教科書としても最適である.吉川(1999,2000)によれば,これまでリスク情報は専門家の価値観だけによって取捨選択されがちであったが,そのようなやり方は民主主義が浸透した現代社会においてもはや通用せず,専門家が真摯に市民と対話することによって市民のもつ多様な価値観やニーズを学ぶ過程が,リスクの社会的受容や合意形成のために不可欠であるという.その考え方を具現化したものが,リスクコミュニケーションという双方向の情報伝達である.
火山災害の減災に取り組む専門家・行政担当者・一般市民のいずれにとっても吉川(1999,2000)から学ぶ点は多いが,ここではとくにTable 1に示した5つのポイントについて,簡単な解説をほどこしておく.
Table 1 よりよいリスクコミュニケーションを実現するためのポイント.吉川(2000)から筆者がとくに選んで引用したもの.
Table 1 Principles for better risk-communication, quoted from Kikkawa (2000).
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(1)パニック神話
一般の人々が過度に不安にならないように,従来とられてきた情報戦略とは,リスク専門家が情報の取捨選択をして,「住民が不安がる」とか「不要な混乱を招く」ことがないよう,リスク情報を伝えることであろう.そうすることによって,リスクの社会的増幅が防げると,おそらくは信じられてきたと推測できる.しかし,リスクの社会的増幅を招くものは,そもそも人々の不安や疑念ではない(中略)人々は情報を求めているのだから,そのニーズに迅速に対応しないことが,スティグマ化や不信,うわさの発生を招くのである.科学的に正確な情報を伝えることだけでは,社会的増幅を防ぐ手段とはなり得ない.ましてや,パニックを恐れて情報を隠蔽することは,社会的増幅を防ぐことにはつながらない.むしろ,情報を伝えることによってパニックが防げるのである.(p.151-152)
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(2)組織の意思決定
集団の意思決定については,その決定結果が,必ずしもその集団の中の有能な個人の決定よりも優れたものとはならないことを,多くの研究が明らかにしてきた.しばしば「三人よれば文殊の知恵」といわれるが,このようなことは現実には起こりにくいことが明らかになっている.ことに,集団浅慮といわれる現象は,集団による意思決定の場合,最適の決定ができないこと,むしろ誤りがあり得ることを実証的に明らかにしたものである.集団浅慮とは,集団の意思決定において,メンバー個人が持つ批判的な思考能力が,集団の話し合いの過程の中で失われる結果,過度に危険(リスキー)な決定を集団が下してしまう現象を指す.(p.132)
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(3)受け手を安心させる情報
リスク・コミュニケーションにおいては,それにかかわる組織は,リスク情報を伝えるだけでなく,組織としていかにリスクを管理しているかについての情報をも,伝えることが求められている.単にリスクが小さいとか,安全であるというだけでは,情報としては十分でない.どのようにリスクを管理しているから安全だといえるのか,また事故が起こった場合にはどんな対応がとられるようになっているのか,などについての情報が必要とされる.(p.140)
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(4)受け手のニーズと価値観
人々が何に対して関心を持っているのか,また何を恐れているのかを十分に理解しなければならない.リスク・コミュニケーションにおいては,価値観の相違がつきものである.しかし,リスク専門家はリスクの科学的な問題については専門家であるとしても,価値観について専門家であるわけではない.専門家の価値観に基づいてリスク・コミュニケーションが行われることがあってはならない.(p.213-214)
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(5)教育のポイント
リスクについての情報を批判的に読み解く能力を,教育によって形成していくことがリスク・コミュニケーションにおいては重要である.(中略)こうした教育に重要なポイントとして,次の三つが指摘されている.(1)ゼロリスクはないと理解すること,(2)リスクとベネフィットの両方を考えることが必要であると知ること,(3)リスクについて確実なことはなく,不確実性は避けられないと知ること.(p.214-215)
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パニック神話
災害情報を不用意に流すことによってパニックが起きるという根強い偏見が,とくに行政担当者や科学者・ジャーナリストの一部にあることが,心理学者によってたびたび指摘されている.この偏見は「パニック神話」「パニック幻想」などと呼ばれる(たとえば,岡本,1992;広瀬,2004).吉川(1999)もこの点を指摘しており,むしろ情報を知りたいという住民のニーズに対して迅速に十分な情報を提供することによって,パニックや混乱を防ぐことができる点を強調している.
組織の意思決定
組織心理学の視点から見た場合,旧来的な合議による組織の意思決定にはさまざまな弱点があること(亀田,1997;足立・石川,2003;鎌田,2003など)が紹介されている.とくに「三人よれば文殊の知恵」という状況が現実の会議システムでは起こりにくいとの指摘は傾聴すべきものである.吉川(2004)は,組織心理学の視点から噴火予知連の議事録分析を実際におこない,いくつかの疑問点を提出した.
受け手を安心させる情報
単にリスクが大きい小さいという情報だけで,市民に十分な安心感を与えることはできない.そのリスクがいかに管理されているかという情報を伝えて初めて,住民の安心や信頼を得られることが説かれている.火山災害に関係した情報伝達において,まだそのような情報伝達は十分でないだろう.
受け手のニーズと価値観
双方向の情報伝達の機会を十分にとり,住民のニーズや価値観を知り,情報発信側の価値観だけにもとづいた独善的な情報伝達を避けることがリスクコミュニケーションの真髄と説かれている.火山災害に関するリスク情報の伝達は,まだまだ専門家や行政担当者から住民への一方通行的なものが多いので,傾聴すべき主張である.
教育のポイント
リスク情報のリテラシー教育の重要性とポイントが解説されている.そのポイントとして,リスクがゼロということはありえないし,不確実性も避けられない点を伝えることと,リスクだけでなくベネフィットを併記・比較して伝えることの重要性が説かれている.火山災害のリスク情報についても,まったく当てはまる点である.
(小山真人博士の許可を得て転載いたしました)
------------------ 引用終わり -------------------

関連論考 医学書院 「危機時における情報発信の在り方を考える 新型インフルエンザのクライシスコミュニケーションからの教訓」吉川肇子(慶應義塾大学商学部准教授) http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02853_04

以下 要約 ----------

非理性モデルと理性モデルである。非理性モデルでは,人間をあたかも物体のように見立て,自発的な意思もなく流されていくと考える。行政機関やマス・メディアの報道は,このモデルに沿っていることが多いとされる。一方,理性モデルでは人を情報や集団の絆,役割などに従って自発的に考え,判断し,行動する主体としてとらえる。
このように,前提としたモデルによって,設計されるクライシスコミュニケーションは異なってくる。非理性モデルに基づくならば,「人々はパニックを起こすから,冷静な対応を呼びかけなければならない」,あるいは,「うわさに惑わされるかもしれないから,正しい情報に基づいて行動させなければならない」となる。今回の新型インフルエンザ発生の際に,行政機関が繰り返し「冷静な対応」や「正確な情報に基づく行動」を呼びかけたのは,非理性モデルに基づいてコミュニケーションをしていたからである。
しかし,災害など緊急時の人間行動を分析した社会心理学によれば,人々が危機に際して非理性的に行動した例は極めて少ない。すなわち,非理性モデルは現実に起こっていることと一致していないのである。
また,過去に社会的混乱を引き起こしたうわさ(流言)は,その多くが行政機関からの情報がもとになっている。例えば,阪神・淡路大震災の際に発生したうわさを分析した故・廣井脩 東大教授の調査によれば,防災機関が発表する情報が難解だったり,あるいは何の解説もなく専門用語が使われていたりするために,その情報が誤解され,流言化していったことが明らかになっている。つまり,うわさを引き起こすのは,人々の非理性的な行動ではなく,理解しにくい情報を提供した者なのである。
----------- 引用終わり
追記 4/2 信野毎日新聞 
 こういうとき怖いのは、情報不足による疑心暗鬼だ。関東で水道水から放射性物質が検出されたとき、西日本に避難する動きが加速した。東京にある各国公館の職員が本国に引き揚げたりもした。いずれも正確な情報が提供されなかったことが大きい。

大気や水、土壌の中の放射能を広い範囲にわたり、常時監視する体制を整える必要がある。データはネットでいつでも見られるようにするのがいいだろう。

原発事故が収束に向かい放射線量が下がっていけば、不安心理は自然に収まるはずだ。危険が高まる場合には万一の心構えを促すことができる。

海外に向けての説明も重要だ。長野県産野菜から基準を超える放射性物質が検出された、との誤った情報に基づいて、ロシアが県産野菜の輸入を禁止した。こうした無用な混乱を避けるには、外国語による発信も有効だろう。

日本政府の発表はこれまで、内外で必ずしも信用されていない。「ただちに健康に影響を及ぼすものではない」といった紋切り型の発表はやめて、リスクを懇切丁寧に説明することだ。

2011-03-27

分かり易いNewYorkTimes図解シリーズ

Hazards of Storing Spent Fuel
Published: March 12, 2011
1建屋 燃料プール
Dangerous conditions can occur if water drains from pools storing radioactive fuel  rods.http://www.nytimes.com/interactive/2011/03/12/world/asia/the-explosion-at-the-japanese-reactor.html
2.格納容器内部3D 圧力容器 サプレッションプール(別名トーラス) 圧力容器(炉心)
http://www.nytimes.com/interactive/2011/03/19/world/asia/reactordesign.html?ref=weekinreview

BBCも
BBC News - In graphics: Fukushima nuclear alert

2011-03-18

Jpan Quake may have shortened the length of each Earth day


The March 11, magnitude 9.0 earthquake in Japan may have shortened the length of each Earth day and shifted its axis. But don't worry—you won't notice the difference.
Using a United States Geological Survey estimate for how the fault responsible for the earthquake slipped, research scientist Richard Gross of NASA's Jet Propulsion Laboratory, Pasadena, Calif., applied a complex model to perform a preliminary theoretical calculation of how the Japan earthquake—the fifth largest since 1900—affected Earth's rotation. His calculations indicate that by changing the distribution of Earth's mass, the Japanese earthquake should have caused Earth to rotate a bit faster, shortening the length of the day by about 1.8 microseconds (a microsecond is one millionth of a second).
The calculations also show the Japan quake should have shifted the position of Earth's figure axis (the axis about which Earth's mass is balanced) by about 17 centimeters (6.5 inches), towards 133 degrees east longitude. Earth's figure axis should not be confused with its north-south axis; they are offset by about 10 meters (about 33 feet). This shift in Earth's figure axis will cause Earth to wobble a bit differently as it rotates, but it will not cause a shift of Earth's axis in space—only external forces such as the gravitational attraction of the sun, moon and planets can do that.
東北沖大地震によって地球の時間は短くなり、回転中心は東へ移動した。

2011-03-16

メディアリテラシーのために 真実はどこにあるか

メルトダウン:原子炉で起きる前に東電本社でメルトダウンが起きていた。隔壁の向こうの人間ほど融けてしまっていることが「わかった」 #fpaj #jishin RT @hatakezo: 東電、どんな種類の放射性物質が出ているかは把握していない、と先ほど中継していた会見で。
posted at 10:57:37
福島第一4号炉が火災。使用済み核燃料からの放射性物質漏出が始った。2号炉に小規模な爆発が起こり格納容器の一部が破損したと思われる。白い煙は水蒸気の漏出と思われる。…などの説明が枝野長官・菅総理からあった。残念ながら私たちにとっては想定の通りである。 #fpaj #jishin
posted at 11:15:30
しかし、このような事態が起こるまで起こりうるケースとして情報開示してこなかった官邸・東電・マスコミの罪は大きい。 #fpaj #jishin
posted at 11:18:07
新聞各紙が原発危機に関し対策が後手に回ったと政府批判を行っているが、とんだお門違いだ。彼らこそ国民に真実を知らせ、政府の対策のチェックをすべきだったのに、無批判に東電や関係部局からの情報を受入れ要約する機械でしかなかった。 #fpaj #jishin
posted at 12:43:09
新聞マスコミが私たちの知る権利を妨害しさえしていた。事実・真実にリーチできないもどかしさを、彼らは知ることさえないのだろう。記者会見にさえ出させてもらえなかった外国の報道機関に内容・正確性、さらに速報性において完敗しているのを私たちは知っている。 #fpaj #jishin
posted at 12:47:39
新聞・テレビの皆さん、今が、あなたたちが変わる時ではないのですか? あなたたちこそ、他人にその責任を押しつけることはできないのです。 #fpaj #jishin
posted at 12:51:48
マスコミこそ同じく批判されなければならない存在です。首相批判でごまかすな、と云いたい。RT @nobuogohara: このような局面で全国紙が首相を批判するのには余程の覚悟がいると思います。概ね事実の可能性が高いと思います。
posted at 12:54:21
全く首相の肩を持つわけではないが、首相批判など彼らの得意手じゃないですか?さんざんその手のマスコミの演出を見てきたではありませんか!RT @nobuogohara: このような局面で全国紙が首相を批判するのには余程の覚悟がいると思います。 #fpaj #jishin
posted at 12:55:58

なるほど、メディアスクラム。日経・朝日・読売・毎日・産経、見事に金太郎飴状態で東電への怒りをぶちまける首相を批判。その記事の一致ぶりにぞっとする。東電って誉められたものでしたか?この間ずっとウソつき、情報隠し東電でしたよ。「記者会見」ずっと見てましたよ。#fpaj #jishin
posted at 14:21:54