2012-04-25

「報告と提案」

「報告と提案」

17日(火):週刊朝日(4.24発売)によれば、
銀座で法務省や検察幹部も出席していた懇親会が開かれる。江川紹子さんが「報告と提案」ペーパーを配る。懇親会メンバーは取り合わず、酒席へいざなった。
郷原氏が、うやむやにしようとする人達に対し酒の席でするような話ではないと、諌める。
18日(水):田代検事不起訴 検察リークにより各社報道
23日(月):江川紹子氏 小川法務大臣・笠間検事総長への「要請書」の提出と記者会見

江川紹子さんは、郷原信朗さんが言われている青年将校反乱説と同様の趣旨を呟かれている。小沢裁判、村木裁判のいわば裁判の政治利用に伴う冤罪については、暴走した一部検察が主犯だとされているようだ。(幹部と切り離し、内部から改革をやらせるための戦略かも知れませんが)幹部の罪は暴走を抑えられなかった点に限定され、検察組織全体の問題であるとは見ておられないようだ。
青年将校とはどのあたりを指すのだろうか。将官、佐官クラスの関与、承認は無かったのだろうか。司法行政の歪みを正すのは、本来は国会が主導することが求められるとも思う。現状では国会はそのような機能を果たしておらず、このことが全くの机上の論であることは寂しい限りだが。

23日の記者会見では、当日行われた国会議員による、国会での秘密会による検審疑惑究明の動きとの関連を問われて、「まるで知らなかった」と、森ゆう子議員によるTweetを知らないはずがないと思うが、否定されたのは些細なことだけれど少々違和感を感じた。(郷原氏は江川氏の発言を軽く遮って「知っているが、方向性が違う」と関連性を否定されていた。)

江川紹子さんは閉じられた場で、しかも銀座の日本料理店で行われた懇親会という非公式の場で、(唐突とも受け取られかねない席で)意見書を提出された。司法行政幹部が一考に価すると応えれば、それで良いと考えておられたのだろうか。万が一そうなら、それはインナーサークルのメンバーがする種類のことで、ジャーナリストがするべきことではないだろうと思う。(この提案は当初公開を考えてはおられなかったようで、「要請書」賛同メンバーへの呼びかけが18日以後に行われているように見える。)

田代検事の捏造報告書以外にも、小沢事件検察審査会を強制起訴へと誘導する報告書が五通も存在することが発覚し、検察の暴走が誰の目にも明らかにされつつある時、これまでさまざまな裁判を見続けてきた江川さんが司法への危機感から司法行政幹部に軌道修正を求める姿勢には共感する。
23日の司法行政への要請書の提出と記者会見をきっかけに、歪みが修正される方向に物事が動いていくことを期待したい。

23日(月)に行った記者会見は司法記者クラブで開かれた。クラブ所属記者限定であり、ライブ放送はされず録画のみの公開となった。
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