2012-06-27

国会を救ったのかもしれない57名の叛乱

“大政翼賛“という言葉には手垢がつきすぎて、大政翼賛と言ってみたところで、本物の狼がきて、醜悪なおばあさんに姿を変えベッドで待っているのに、そのことに人々は気づかない。狼に向けるべき石のつぶてを、事実を告げる少年に向けて投げつけている。人々は無意識的だからこそ組織的に本当のことから眼を逸らすことができる。だから、消費税増税に反対する過半の民意から遙かに隔たったこの国会議決を(不思議なことに)不思議とも思わない。

民意を映せなくなった日本の国会は、日本人には見えなくても、間接的民主主義制度=議会制民主主義のポストモダンな崩壊のしかた〈 大政翼賛 2.0 〉でもって、世界に警告を発している。もちろんマスメディアは、こぞってこの状況に手を貸した。それが 〈 大政翼賛2.0 〉におけるマスメディアの役割そのものなのだから。

もし民主党から五十七名の造反議員がでていなかったら、なんと92%の賛成で増税法案が衆議院で可決していたことになる。国会に意見の多様性はすでに存在しないことを証明する、おぞましいほどの意見の一致である。911後に起きた米国議会の再来のような惨状だ。日常的に繰り返される反小沢キャンペーンを使って、マスメディアが眼を逸らさせようとしていることの中に、ほんとうのことが潜み、隠されているのが、グローバリズムによって組み替えられた 〈 大政翼賛2.0 〉 社会となったこの国の現状だ。
この繰り返しによる刷り込みがメディア・コントロールの手法そのものであることは、CMがシャワーのように降り注がれることで商品への欲望が喚起されていることでも分かる。
小沢氏の場合は、潜在意識に嫌悪感を浸透させようとするネガティブキャンペーンだ。米国では政敵に対する一般的なやり方だ。日本では検察を巻き込み、中立的な装いの新聞報道・TVニュースまで使って、キャンペーンとは思わせない仕方を織り込んで、徹底的に行われてきた。
今回も、ちょっとした新味=手紙爆弾でリニューアルすることで、いまだ効果を上げているイメージを使い、「小沢」の名前を冠することで、国民との約束を反故にする大政翼賛的政治状況に対する正当な異議申し立てを、価値反転させることに一定の成功を収めている。

彼ら少数の国会議員の造反と、《 Jun15 あじさい革命 》の直接的民主主義のムーブメントが大政翼賛政治に楔を打ち込んではいる。2009年のマニフェスト選挙が動かしたはずの転轍機が指し示す線路の行方に、99%の未来のために政治のベクトルを再びあわせることができるのだろうか。

それとも、大政翼賛 2.0 社会の民衆の役割を、レミングのように私たちは引き受けるのだろうか。


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