2011-04-10

原子力村のたそがれ 原子力から自然エネルギーへ

発電量増加は風力と太陽で担われている
太陽光発電技術や太陽発電パネル生産で日本が先頭を走っているというのは全くの幻想だと云うことに気付いていない人は多い。ここ10数年日本が足踏みしている間に世界のエネルギー供給の様相は変わってしまった。日本では、原子力抜きのエネルギー供給は現実的ではないと思い込んでいる人が大半だが、既にこの考え方は世界では過去のものだ。
太陽光発電のコストは著しく下がっている
発電コストにおいて太陽光発電と原子力発電は2010年時点で等しくなり、逆転した。コスト差はこれから益々広がっていく。世界では持続的に再生可能なエネルギーに重点を置いた代替電力供給の開発が急ピッチで進んでいる。(参考*事故前から最も割高な原発-発電コスト比較-大島堅一・立命館大教授 毎日新聞4/3「国家財政投入資金を考慮に入れた「総単価」を電源別にみると、①原子力10.68円▽②火力9.90円▽③水力7.26円。(一般水力3.98円、揚水53.14円)となる。但し「原子力+揚水」では12.23円。」)

無計画停電でも騒がれているとおり、電力消費は季節変動が大きく8月に訪れる電力消費のピークが乗り切れるか心配されている。        発電力の変動が大きいイメージがある新エネルギーに頼って、そのピークが乗り切れるのか心配にもなる。ところが東電の販売電力量の1/3もの規模があるノースカロライナ州で近年行われた大規模実験によって風力と太陽光による代替発電に頼っても、電力需要ピークを迎える夏の7月や寒い1月でも十分まかなえることが証明されている。

危険な原子力に投じられようとしている税金や資金を新しいエネルギーへの転換に集中的に振り向けることによって日本はもう一度エネルギー産業の先端に立つことも可能なのだ。
失われた20年の中で、政治パワーを持つ財界・学界・政界そして第4の権力マスコミという既得権益グループ=原子力村の利権のために新エネルギーへの転換が抑制され、私たちに約束されていたはずの未来の芽を摘み取られてきたのだ。(緊急エネルギー投資戦略 参考2)
日経の記事に見られるように、日本に技術力はある。無いのは戦略的思考と原子力村を打破する政治力である。
-------------------------Nikkei
日経:代替エネルギー関連の特許、日本が世界の55%を占め圧勝
2010/10/25
WPO(World Intellectual Property Organization)報告書によると、代替エネルギーに関する日本の特許(日本で出願された特許の数)は世界の中で55%を占めている(図1)。太陽光発電に至っては68%にもなっており、代替エネルギーに関する日本での技術開発が盛んなことが特許の面から分析できる。
日本は55%米国20%欧州9%

ところが問題は、これらの技術が「世界の投資に結びついていない」(菅谷氏)ことである。世界のエネルギー関連投資を国別に分析すると日本は世界の20分の1の5%にすぎず、55%も占める特許を生かせているとは言い難い状況だ。
-------------------------

素直に現実を見つめよう。マスコミによって作られてきた歪んだ思考の枠組みに囚われていては未来が見えない。

そしてついでに、無計画停電の日々に原子力発電の必要性が声高に叫ばれたが、それは根拠のないでたらめであったことを示しておこう。東京電力がデータ改竄、隠蔽したことにより17基全ての原子炉が停止させられた2002年、東京電力は翌年の夏のピークもちゃんと乗り切っている実績がある。政府・東電のウソつき隠蔽体質の証左だ。そしてテレビをはじめマスコミもいつも通りウソの上塗りに励んでいる。
エネルギー白書2004年版
参考
(1)岩波書店「世界」2011年1月号
米・仏・独のエネルギー政策分析から浮かび上がる
               再生可能エネルギーの優位性
- マイケル・シュナイダー 田窪雅文訳 -
(2)311後の原子力エネルギー政策の方向性 飯田哲也(環境エネルギー政策研究所所長)(SMC:サイエンス・メディア・センター 2011/04/08)http://smc-japan.org/?p=1657
(3)代替発電方法いろいろ NAVERまとめ

2011-04-09

坂本龍一氏・河野太郎氏への原子力村からの抗議文 

株式会社 講談社 殿
貴社出版物「ロッカショ」に対する抗議文(抄出)
http://www.engy-sqr.com/media_open/others/rokkasho_kougi080303.htm
2008年3月3日

エネルギー戦略研究会(EEE会議)
有志会員 (個人名は末尾に列記)

貴社出版による坂本龍一氏他の「ロッカショ: 2万4000年後の地球へのメッセージ」
「ロッカショ」の内容については以下のように事実誤認を確認し、問題点を提起します。
「ロッカショ」の問題点
I. 坂本龍一氏の発言部分
「2006年3月くらいに見た、グリーンピースのサイトかな。『1日で通常の原発の1年分』という情報を見てしまった。」 P.32

<objection>つまり、自然放射能の1/100以下のものを坂本氏は問題にされていることになる。同氏が本気でそうおっしゃるなら、同氏は自然界では生きて行けないことになろう。

「プルトニウムはまさに核兵器の原料ですから、そちらへいつでも転用できるという懸念です。」P.37 「1年間で8,000キログラムのプルトニウムが生産される予定ですが、日本はすでに国内外に43トンものプルトニウムを保有しています。」P.52

<objection>我国が所有しているプルトニウムは総て発電を目的としたもので、目的の不明確なプルトニウムは所有していない。現在所有している43トンのプルトニウムの大半は英仏に預かってもらっているものであり、日本の施設に受け入れたものは厳格なIAEAの査察下に置かれ、処理されている。

「今、ニューヨークの自宅は100%風力発電なんです。それまではケチケチ電気を使っていたのが、今はジャブジャブ使っています」P.43

<objection>ニューヨークのご自宅は電力会社の電線と完全に遮断されているのですか? 若し、地元電力会社からの電力に頼っているのであれば、ニューヨークの電力会社は主に石炭火力による電力を供給しているのである。ロングアイランドなどにある風力発電から供給されたものと見做す「グリーン電力購入システム」を利用しているのかもしれないが、実際には電気を使えば、使うほど電力会社は石炭を焚き増す必要がある。

「放射能の被害はたいしたことないという人には、だったら三陸の魚を食べてもらおうと思う。六ヶ所のトマトを食べてください、と言いたい。あなたの子供と一緒に」P.44

<objection>非常に挑発的、情緒的な発言である。再処理工場から放出される放射能による住民の放射線量は上述のごとく0.022ミリシーベルト/年に上限を定められており、これは再処理工場近辺の穀物、野菜、魚介類を食べている前提で算出されたものである。また自然放射能による被曝線量(2.4ミリシーベルト)と比べて1/100以下である。過去に「所沢市のほうれん草がダイオキシンに汚染されている」と報道した久米宏氏の番組で放送局は後に謝罪を行ったが、それ以上の風評被害をもたらす内容で地元住民と共に厳しく抗議したい。勿論、我々は喜んで六ヶ所のトマトも三陸の魚も子供と一緒に食べると申し上げる。

II. 掲載資料の部分
(原子力資料情報室の資料をベースにした放射能放出量と一般人の年間摂取限度との比較)P.67

<objection>例えば、「海洋放出の元素として「トリチウム」は一般人の年間摂取限度の3億2,000万倍」という誇張した数字を出している。

<objection>これは年間放出量を1人の個人が全部吸収したと仮定した場合の計算と思われるが、そんなことが起こる可能性はありえない。希釈された海洋水中に含まれるトリチウム濃度が放出前(あるいは周囲)の海水のトリチウム濃度と比較してどうであるか、また自然放射能に比べて、人間に対する影響という意味で有意の差があるかを見るべきであろう。いずれにしても安全審査で設定されている周辺住民に与える線量の上限(0.022ミリシーベルト/年)をはるかに下回る線量にしか寄与しないものであり、それは自然放射能線量の100の1を大幅に下回るものと言えよう。数字を一人歩きさせるための仮定としかいいようがない。

同じく原子力資料情報室の資料として「六ヶ所再処理工場で事故が起ったら」を参照し、「燃料貯蔵プールに3,000トンが貯蔵されている状態で、内蔵する放射能のうちの1%、30トン分の放射能が環境中に放出された場合、半数致死線量の3シーベルトの影響が及ぶ範囲は134.4キロメートル、急性障害を引起す250ミリシーベルトの影響範囲は691.1キロメートル、東京23区にも被害が及びます」とある。P.69(福島原発の核燃料については脚注参照*)

<objection>ここでいう想定は貯蔵プールの臨界爆発事故が起こり燃料が飛散した場合を想定したか、航空機の墜落事故を想定したものか、全くの仮想と思われる。貯蔵プールは、水が漏洩すればより臨界になりにくくなる。また、航空機の墜落に対しても耐えられるよう建物が設計されている。 

(高レベル廃棄物についての記述) P.70

「ガラス固化体1本に含まれる死の灰は広島原爆30発分にも相当するため、側に立っているだけで30秒以内に致死量に達するだけの放射線を浴びてしまうほど、非常に危険なものなのです。」「管理しなくてはならないゴミの容量はむしろ増加するのです。」

<objection>ガラス固化体は十分な放射線防護を施した容器に封入され、十分な遮蔽を施して保管されている。六ヶ所村工場内にある高レベル・ガラス固化体の貯蔵施設では、2mのコンクリート遮蔽が施されており、貯蔵庫の真上に人間が立ってもなんら問題はない。

再処理したためゴミの量が増加するという主張であるが、使用済燃料をそのまま処分するとしたら、ガラス固化する場合に比べて高レベル廃棄物の容量が約5倍になることを認識いただきたい。再処理によって高レベル廃棄物の量は大幅に減るのである。また再処理工程で発生する低レベル廃棄物は仮に容量が増えてもその浅地処分は容易である。

(世界の安全保障を揺るがす再処理工場)

「エルバラダイ事務局長は、最終的にはプルトニウムも高濃縮ウランも、まったく持たないというのが進むべき方向だとコメントしている。」P.72

<objection>全くの誤解。エルバラダイ事務局長は原子力平和利用を推進しており、ウラン濃縮や再処理を地域ごとに進める国際核燃料センターの創設が望ましいと提唱している。

III. 河野太郎議員の発言部分

「当初7,000億円ぐらいで建てることになっていたのに、最終的には2兆1,000億円もかかりました。そういうことを考えると、「大本営発表」は総コスト19兆円ということになっていますが、最終的には60兆円近い金額になるかもしれません。消費税が何%も上ったのと同じくらいの国民負担になります。」 P.77

<objection>再処理の総コスト見通しは11兆円である。運営費を含めて30年間のコストを対象としているものを、それが建設費と同じ割合で膨張するとするのは余りにも暴論と言えよう。また再処理費は税金ではなく、電気代金の一部として受益者が負担することを認識していただきたい。

<objection>さらに、原子力発電コストは再処理費用や廃棄物処理費、廃止炉費用等を全部加算しても他の電源に比較して一番安いことは、石油価格が27.41$/バレルであった平成16年の経済産業省の電気事業分科会コスト検討小委の検討結果で確認されていることを申し添えたい。

「再処理にこんなお金をかけるならば、その何分の一かを自然エネルギーの開発に使ったらどうかという議論に、きっとなると思うのです。何が起きているのか何も知らされず、何の議論もなく、ただコストを黙って負担するのは、ちょっとおかしいですね。」 P.77

<objection>使用済み燃料の再処理コストは電力コストに含まれている。その上で、一番経済的な電力となっている。電気代と税負担とを混同してはならない。自然エネルギーは「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法(新エネルギー法)」で保護されていて、電力会社は市場価格を上回る料金を支払い、風力、太陽光発電による電力を買取っている。再処理と自然エネルギーが投資面でバッテイングするものではない。

「今、使い道のないプルトニウムを作り出すことに多額のお金を掛ける必要はありません。そして、プルトニウムはテロリストにも狙われる可能性があるということも考えなければなりません。」、「しかも、プルサーマルを運転しても、ウラン燃料が1割節約できるだけです。ウラン燃料を節約するために、こんな莫大なお金をかけるならば、ウランそのものをそのお金で買って備蓄しておいたほうが、よっぽど効率的です。」、「日本が保有するプルトニウムが43トンもあって、そのプルトニウムすら使い道がないのに、毎年新しくプルトニウムを8トンずつ作っていくということは、誰が考えても可笑しな話だし、これに19兆円から60兆円近くの負担が国民にのしかかってくるということを知ったら、賛成する人は誰もいないでしょう。」 P.78-80

<objection>将来の化石燃料枯渇に備え、地球温暖化防止の切り札として原子力発電を利用して行くという根本的なところを理解いただく必要があろう。ウラン資源の有効利用のためにも、軽水炉の次には現在国際協力プログラムで開発を進めている高速増殖炉(第4世代原子炉)の導入が強く望まれており、高速増殖炉の運転にはプルトニウムが必要になる。従って、高速増殖炉の開発に合わせプルトニウムを準備していく必要がある(例えば我国で20-30基の高速増殖炉導入を図るには300-450トンのプルトニウムが必要)。 また現在電力会社が進めているMOX燃料利用はこの高速増殖炉の燃料を準備するために不可欠なものである。すなわちMOX燃料は1回燃やすだけでなく、その使用済燃料を貯蔵しておいて、将来再処理すればウラン燃料の約5倍のプルトニウムを回収できる。つまり将来必要な量のプルトニウムを確保するためには、六ヶ所村での再処理とMOX燃料の製造およびその利用がどうしても必要となるのである。プルトニウムを高速増殖炉で再利用することにより原子力発電の経済性が増大し、化石燃料の枯渇に対処できることを十分理解してもらいたい。

「再生可能エネルギーに関する産業を盛り立てて、それを次の日本の基幹産業にして、海外に輸出しようと考える方が、僕は日本の将来のためになると思うんですよ。それを、原子力が大事なあまり、自然エネルギーを押さえ込んできたから、むしろヨーロッパの企業が頑張っている状況になっている。」 P.85

<objection>日本は太陽電池では世界一の生産国であり、風力発電機の製造・輸出も盛んである。十分世界をリードしていると言える。

<objection>自然エネルギーは間歇的なエネルギー源であって、例えば日本の自然環境下では風力発電の稼働率は20%以下であり、常にバックアップ発電容量を必要とすること、送配電グリッドに組み込むには電圧、周波数維持の面から限度がある(例:10-20%)ことを認識する必要があろう。将来自然エネルギーで全てを賄いたいというのは1つの夢ではあろうが、エネルギー密度が低いため多大の敷地面積を必要とし、利用には限度があることを認識いただきたい。

「原発が耐用年数に達した順に廃炉にできるよう、天然ガスに少しずつシフトして行く。こうしながら、とにかく全力で再生可能エネルギーに投資して、研究開発をやっていきましょう。」 P.86

<objection>天然ガスも化石燃料であり、石油に続いて生産ピークが来るのは自明である。冒頭で参照したように、シェル石油の社長は2015年にはガスも生産ピークを迎えると予想している。石油・ガスのピーク後はますます化石燃料の価格が上ることが予想され、各国間の獲り合いになって来よう。天然ガス依存はエネルギー安全保障上の対策にはなり得ないのではないか。また上述のように自然エネルギーも電力グリッドの中で収容できる限度があるということを認識してもらう必要があろう。

IV. 多数のアーテイストの発言(P.96-117)

<objection>共通しているのは感情に訴えようとしているところにあるが、これに対する一番的確な説明は、自然にも放射能があるということであり、それによって人類は健康を保ってきたこと、そして原子力発電所および再処理工場による放射能が自然放射能に比べて非常に小さなものであること、世界で450基近い原子炉が運転されているが、チェルノブイル原子力発電所の事故を除いては、周辺住民の放射線被害は報告されていないことなどを知ってもらうことであろう(本書に報告されているラ・アーグ市の例(小児白血病発生率2.8倍)は母集団が小さすぎることによる統計上の誤差範囲と考えられる。同じ資料で隣接地区では0.8倍となっている)。

以上
この抗議文の賛同者
池亀 亮   元東京電力副社長 
伊藤 睦   元東芝原子力事業部長、元東芝プラント社長 
石井 亨   元三菱重工(株)
小川博巳   エネルギーネット代表、元東芝 
小野章昌   元三井物産
金氏 顕   三菱重工業(株)特別顧問、原子力シニアネットワーク代表幹事
金子熊夫   エネルギー戦略研究会会長(EEE会議代表)、元東海大学教授
金子正人   放射線影響協会 顧問
黒川明夫   ISO品質主任審査員
小泉陽大   六ヶ所第一中学校PTA会長
斎藤 修    元放射線影響協会 常務理事
齋藤健彌   元東芝 燃料サイクル部長
齋藤伸三   前原子力委員会委員長代理、元日本原子力研究所理事長
佐藤祥次   元NUPEC特任顧問
柴山哲男   (株)クリハラント、元三菱原子力工業(株)
白山新平   関東学院大学 人間環境学部教授、工学博士 
副島忠邦   (株)国際広報企画 代表取締役
竹内哲夫   前原子力委員、元日本原燃社長、元東京電力副社長、
種市治雄   六ヶ所村在住 会社役員
辻 萬亀雄  元兼松株式会社
中神靖雄   三菱重工業(株) 特別顧問
橋本 貢   六ヶ所村在住 会社役員
橋本 竜   六ヶ所村商工会青年部 部長 
林 勉    エネルギー問題に発言する会代表幹事、元日立製作所理事・原子力事業部長
藤井晴雄  元四国電力原子燃料部、元海外電力調査会調査部主管研究員       
益田恭尚  元東芝首席技監  
松岡 強   元(株)エナジス社長
松永一郎  エネルギー問題研究・普及会 代表
三島 毅   日本原燃(株)燃料製造部 部長  
武藤 正   元動燃事業団 
以上30名
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(manomasumi)
(1)原子力村は莫大な資金力で安心・安全幻想を振りまく為に①テレビなどの媒体広告②言論人への間接的資金提供③新聞社幹部・記者などへの接待③大学や学会への研究費提供などに加え、ご丁寧にこのように本や番組、人に対して抗議を行ってきた。
(2)*本文への注:福島第1 炉心内燃料 合計 257トン 1号炉 69t 2号炉 94 3号炉 94t
使用済燃料 合計 468トン(1集合体172kgとして計算…未確認)1~4号炉 
(3)今となっては抗議文がいかに根拠がないか明白だけれど、教授(坂本さん)や河野太郎代議士やCNIC(原子力情報室)の主張がいかがわしいものであるかのように取り扱われてきた。時代に先駆ける少数者の主張は、こうした事態でもない限り多数の人々に受入れられないのはどうしてなんだろうか。

原発事故検証 MSN産経ニュース

MSN Japanhttp://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110409/dst11040908290008-n1.htm

【原発事故7場面検証】
(1)電源喪失 安全とコストを天秤
2011.4.9 08:28 (1/2ページ)
東日本大震災から1カ月がたとうとする今も、「安全」どころか「安定」すら取り戻せない東京電力福島第1原子力発電所。津波による電源喪失、冷却機能の停止、燃料溶融、水素爆発…。次々に襲う「想定外」の事態に対処できず、判断ミスも重なり、危機が連鎖した。なぜ危機を想定できなかったのか。どこかで連鎖を食い止められなかったのか。「天災」なのか、それとも「人災」なのか。7つの場面を検証した。

「最大規模の津波を考慮してきた。想定を大きく上回るものだった」

東電の原子力担当の武藤栄副社長は、3月25日の会見で弁明に追われた。想定した津波は最大5・7メートル。実際の津波は約14メートルに達し、海面から5・5メートルの堤防をのみ込み、同約10メートルの敷地に押し寄せ、海側の発電用タービン建屋に侵入し、地下にある非常用ディーゼル発電機が冠水。1~3号機ですべての電源が失われた。

東電幹部は「津波の敷地への上陸は想定していなかった」と悔やむが、予見する機会はあった。
2011.4.9 08:28 (2/2ページ)
平成21年6月に同原発の安全性について議論された経済産業省の審議会。委員の岡村行信産業技術総合研究所活断層・地震研究センター長は「約1100年前の貞観地震では内陸3~4キロまで津波が押し寄せた」との最新の研究結果を受け、対策の必要性を強く訴えた。

だが、東電は「学術的な見解がまとまっていない」と応じなかった。岡村氏は「精度の高い推定が無理でも備えるべきだ」と食い下がったが、審議会も東電を支持した。

「過剰な安全性基準はコスト高につながり、結局、利用者の電気料金に跳ね返ってくる」

震災前に東電幹部がよく口にした言葉だ。

国の原子力安全委員会の設計指針も、「電源を喪失した場合、復旧を急げばいいという思想に基づいており、過大な防護への投資を求めてこなかった」(関係者)。

安全とコストを天秤(てんびん)にかけた結果、危機の連鎖が幕を開けた。

(2)炉心溶融 「可能性ゼロ」が現実に
2011.4.9 08:33
電源喪失により、1~3号機では、安定的に原子炉に水を注入できなくなった。燃料棒内部の放射性物質(放射能)が放出する「崩壊熱」で水が蒸発し、水面上に露出。熱に強いジルコニウム合金製の「被覆管」が溶ける1200度以上に達し、日本原発事故史上最悪の「炉心溶融」が始まった。

「小さい確率の事態が全部実現すれば、炉心溶融につながることは論理的には考え得る」。昨年5月の衆院経済産業委員会での経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長の答弁だ。

「多重防護の考え方で設計されており、安全性は確保されている」とも語り、可能性はほぼゼロに近いと否定してみせた炉心溶融は、1年もたたずに現実となった。

原発は「5重の壁」を安全性の大前提としている。燃料のウランを陶器のように焼き固めたペレットに加工し、被覆管で覆い、圧力容器に納め、格納容器で守り、建屋が囲む。

原発安全3原則のうち「止める」は機能したが、電源喪失により「冷やす」機能が失われたことで、「閉じ込める」機能もすべて破られ、放射能汚染が広がった。

原子力安全委員会は平成4年5月に電源喪失などの「シビアアクシデント」に対応できる備えを政府や電力会社に要請した。だが、「数時間後には復旧できるという考え方に基づく設計」(保安院)が見直されることはなかった。

「電源喪失で何が起きるかを想定すれば、とるべき対策があったはずだ」。宮健三東京大名誉教授は“想定外”は言い訳にならないと断じた。

(3)ベント作業 10時間ロスで致命傷
2011.4.9 08:34
原子炉内の水が失われ、炉心溶融が進む一方、蒸気で内部の圧力が高まり、原子炉圧力容器や格納容器が、損傷する恐れが高まった。1号機の格納容器内では一時、設計想定の5気圧の倍近い9・4気圧を計測した。

圧力を下げるには、原子炉内部の放射性物質を含む蒸気を外部に逃す「ベント(排気)」と呼ばれる措置が必要になる。しかし、その作業は、大きく遅れた。

「半径3キロ以内の避難や3~10キロの屋内退避を実施しているので住民の安全は保たれる」。海江田万里経済産業相がベントを表明したのは、12日午前3時05分。しかし、東電が作業に入れたのは、午前10時17分。放出が行われたのは午後2時半で、表明から10時間以上もたっていた。

遅れの最大の理由は、12日朝の菅直人首相の視察ではなく、電源喪失だった。東電は手作業によるベント開放に手間取ったのだ。この間に炉心溶融が進み、圧力や高熱で圧力容器や格納容器が損傷し、「閉じ込め」機能が失われた可能性がある。

実際、2号機では14日に圧力上昇を受けベントで蒸気を放出したが、海水注入の失敗も重なり、2度にわたって燃料棒が全面露出。15日早朝に爆発が起きた。直後に格納容器につながる圧力抑制室の圧力が急低下。損傷し亀裂や穴が開き、そこから特に濃度の高い汚染水が漏出しているとみられている。

「炉心溶融後にベントを行えば、放射性物質の漏出が増える。もっと早い段階で行うのが定石だ」。大阪大の宮崎慶次名誉教授は、着手も含めた対応の遅れを指摘した。

(4)海水注入 「廃炉」回避 決断鈍る?
2011.4.9 08:35
東電がベント作業にまごつく間に、1号機の圧力容器内の水位は低下を続けた。12日午前9時半までに燃料棒の上部55センチが露出し、午前11時20分に90センチ、午後0時35分には170センチに達した。

電源がなくても原子炉の余熱でつくった蒸気を利用して原子炉に注水する非常用冷却システムを使い、6千リットルの真水を注入できていたため、より多くの量を確保できる海水注入には踏み切らなかった。

しかし、午後2時12分、施設内で放射性物質のセシウムを検出。本来は燃料棒に閉じ込められ、「核実験か原発事故の後ぐらいしか見つからない物質」(保安院)の漏出で、炉心溶融が確実となる。午後3時36分には1号機で水素爆発が発生。その30分後に海水注入を発表し、午後8時20分に実行に移した。

海水を注入すると、塩などの不純物が内部に付着して使えなくなり、「廃炉」の可能性が高まる。原発は1基3千億円規模に上る建設費に加え、地元同意などで莫大(ばくだい)なコストがかかる。だが、建設すれば、「減価償却が進むにつれ、安定的に利益を生み出してくれる」(業界関係者)。

武藤副社長は3月21日の会見で、「淡水の確保が十分でなくなったときは、比較的早い段階で海水を入れることを念頭に入れてきた」と、注入の躊躇(ちゅうちょ)を否定する。

だが、内藤正則エネルギー総合工学研究所部長は今も疑念が拭えない。

「海水を入れたら何千億円も損をするという発想があったのではないか。経営のことを考えて、元通りにしようという発想では非常事態には対応できない」

(5)燃料プール 炉を優先、放置続ける
2011.4.9 08:36
15日午前6時、4号機で爆発音とともに火の手があがり、建屋の壁が崩れた。4号機は震災当時、定期点検のため停止中で、原子炉内に燃料棒もなかった。安全と思われていた4号機の爆発は、「核燃料貯蔵プール」の存在をクローズアップさせた。

「事故発生の初期段階から、米国から燃料プールは大丈夫なのかとの指摘があり、現場にもそう連絡していた」。原子力安全委員会の鈴木達治郎委員長代理は、こう明かす。

プールには高熱を持つ使用済み核燃料が大量にある。その数は同原発全体で1万本超(1755トン)。防護壁は放射線を遮る水とコンクリートの建屋しかない。4号機には昨年11月の検査で原子炉から出したばかりの特に温度が高い燃料があることも、東電は分かっていた。

だが、「水があるうちは大丈夫」と、1~3号機の原子炉の冷却を優先し、何ら手を打たなかった。

4号機では、燃料の熱でプールの水が蒸発して水面から露出、水素が発生し爆発したとみられている。燃料が一部溶融し、放射性物質が外部に直接漏出したとみる専門家もおり、原子炉の冷却よりもプールへの放水が、「今は最優先」(保安院)と、位置づけが逆転する。放水には自衛隊ヘリや消防車、東京消防庁ハイパーレスキュー隊の特殊車両などを総動員。放水中は、外部電源の復旧作業が中断された。

「事故発生直後から気をつけていれば、もっと早く収束できたはずだ」。鈴木氏は、東電のプール放置が復旧を大きく遅らせたと指摘した。

(6)汚染水 3人被曝し存在判明
2011.4.9 08:37
「見たくもないような数字だ」。保安院の西山英彦審議官は3月27日の会見後に、2号機タービン建屋地下にたまった汚染水が放つ放射線量に顔をしかめた。

線量計の針はかざした瞬間に最大値の1時間当たり1千ミリシーベルトを振り切った。今回の事故に限り引き上げられた緊急時作業員の年間被曝(ひばく)線量限度の250ミリシーベルト(通常は100ミリシーベルト)の4倍。放射能濃度は、通常運転時の原子炉内の水の約10万倍に達した。

24日に足が水につかる状態で作業をしていた3人が被曝し、初めて汚染水の存在が判明した。汚染水の量は1~3号機だけで推計6万トン。事故発生当時、失われたことで危機を招いた水が今は復旧の最大の障害となっている。

汚染水の水源は、「原子炉に注入を続けている冷却水」(東電)だ。圧力容器や格納容器の損傷で漏出。「トレンチ」と呼ばれる建屋外の配管トンネルにもたまり、2号機では海に直接流出した。

貯水場所を確保するための「玉突き排水」の結果、低濃度の汚染水を海に放出する前代未聞の事態に追い込まれる“泥縄”で、回収のめどはたっていない。

タービン建屋地下には、ポンプや配電盤など冷却機能の復旧に欠かせない設備があるが、「作業員も容易には近づけない」(東電)。

「原発事故で漏水の有無をチェックするのは基本。2週間もたってから汚染水の存在が明らかになったことは理解できない。早く気づいていれば、早く手を打てた」。宇根崎博信・京都大原子炉実験所教授は、汚染水を予見できなかったことを問題視している。

(7)冷却装置 既存設備復旧に固執
2011.4.9 08:38 (1/3ページ)
東電が原子炉を100度未満の「冷温停止」状態にするため、全力で復旧を目指しているのが、「残留熱除去システム」だ。注水だけでは、水が蒸発してしまい冷却できない。水を循環させ、外部から海水との熱交換で水を冷やす同システムが欠かせない。蒸気で圧力が上昇し原子炉が危険な状態になったり、漏出によって汚染水が増え続けるといった「悪循環」を断ち切る切り札でもある。

だが、重要設備のあるタービン建屋地下の高濃度汚染水の存在で、復旧作業は事実上中断したままだ。汚染水を除去しないと、故障や損傷の有無も確かめられない。

「原子力技術者は融通がきかず、既存設備に固執しすぎる。広く知恵を借りるべきだ」。復旧作業にかかわるゼネコンの幹部は、こう苦言を呈する。

そもそも、頑丈な圧力容器や格納容器が損傷しており、通電しても同システムが動く保証はない。

九州大の工藤和彦特任教授は「既存設備の復旧を前提として排水にこだわっていると、いつまでもイタチごっこが終わらない」と指摘し、外部に新たに冷却システムを構築すべきだと提案する。

政府と東電でつくる事故対策統合本部もようやく外部構築の検討に着手したが、具体的なプランは描けていない。既存設備にこだわった結果、貴重な時間が失われた。復旧が長期化すれば、それだけ放射能漏れが続く。

「東電や政府には物事の先を見通す勘をもった人間がいないのではないか」

大阪大学の宮崎慶次名誉教授は、こう総括した。
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2011.4.9 08:38 (2/3ページ)
ドキュメント

【11日】
14:46 地震発生、1~3号機が自動停止
15:42 1~4号機の非常用電源が津波で喪失
16:36 1、2号機の緊急炉心冷却装置が使用不能に
19:03 政府が原子力緊急事態宣言を発令
21:23 半径3キロ以内の住民に避難、10キロ以内に屋内退避指示
【12日】
0:49 1号機の圧力上昇
3:05 政府がベントによる蒸気放出を表明
5:44 避難指示区域を半径3キロから10キロに拡大
6:14 首相が陸自ヘリで原発視察に出発
9:30 1号機の水位低下
10:17 1号機でベント作業着手
14:12 原発周辺でセシウム検出
14:30 1号機でベントによる蒸気放出
15:36 1号機で水素爆発
18:25 避難指示区域を半径20キロに拡大
20:20 1号機に海水注入
【13日】
8:00 3号機の水位が低下
9時台  3号機にホウ酸水を注入
9:20 3号機でベントによる蒸気放出
13:12 3号機に海水注入
【14日】
6:50 3号機の圧力上昇
11:01 3号機で水素爆発
12:00 2号機で水位低下
13:52 2号機の給水停止、圧力上昇
18:22 2号機で燃料棒一時全面露出
19:20 2号機に海水注入
23:20 2号機で再び全面露出
【15日】
4:08 4号機の核燃料貯蔵プールの温度が84度に上昇
6:00 4号機プール付近で爆発
6:14 2号機から爆発音、圧力抑制室に損傷か
9:38 4号機で出火を確認
11:00 半径20~30キロ圏内の住民に屋内退避を指示
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【16日】
5:45 4号機で再び火災確認
8:37 3号機から白煙確認
17:24 自衛隊ヘリ放水を断念
2011.4.9 08:38 (3/3ページ)
【17日】
9:48 自衛隊ヘリが3号機に放水開始
19:35 自衛隊消防車が3号機に放水開始
【18日】
10:30 2号機タービン建屋で毎時500ミリシーベルト計測
【19日】
0:30 東京消防庁のハイパーレスキュー隊が放水開始
13:30 2号機に外部電源接続
14:10 東京消防庁が屈折放水塔車から7時間放水を開始
【20日】
8:21 自衛隊の放水車が4号機プールへの放水開始
13:00 3号機で圧力上昇、蒸気の直接放出の検討公表
4:30 5号機が冷温停止に
15:05 2号機のプールに外部ポンプで注水開始
19:27 6号機が冷温停止
21日】
6:37 自衛隊の放水車など13台が4号機プールに放水開始
5:55 3号機から黒煙確認
【22日】
10:35 3、4号機に外部電源接続、すべて通電可能に
22:43 3号機の中央制御室の照明点灯
【23日】
4:00 1号機原子炉の温度が400度に上昇
10:00 4号機プールに生コン圧送機で注水開始
【24日】
12:10 3号機地下で作業員3人が被曝
【25日】
1:30 保安院が放射線管理の改善指示
6:00 1、2、4号機で白煙
【26日】
10:10 2号機原子炉への注水を海水から真水に切り替え
【27日】
15:30 東電社員が1~3号機の配管トンネル内に汚染水を確認
【28日】
1:00 2号機地下の水の濃度が通常の10万倍と発表
23:30 敷地内でプルトニウムを検出と発表
【1日】
15:00 放射性物質の飛散防止のため合成樹脂を散布
【2日】
9:30 2号機ピット付近からの汚染水流出を確認
【3日】
13:47 汚染水流出防止で吸水ポリマーなど投入
【4日】
19:03 集中廃棄物処理施設の低濃度汚染水を海に放出
21:00 5、6号機の低濃度汚染水を海に放出
【5日】
14:15 2号機ピットに水ガラス注入
【6日】
5:38 高濃度汚染水の流出が止まる
【7日】
1:30 1号機に水素爆発防止の窒素注入開始
23:32 最大の余震が発生
【8日】
0:10 東電が会見で、「新たな異常なし」と発表

総務省 ネットデマ規制について 郷原信朗氏

「東日本大震災に係るインターネット上の流言飛語への適切な対応に関する要請」について
http://www.twitlonger.com/show/9nuruk
総務省コンプライアンス室長  郷 原 信 郎

平成23年4月6日付けで、総務省総合通信基盤局長名で「社団法人電気通信事業者協会」ほか3団体に対して行われた標記要請に関して、電気通信業者の監督官庁である総務省による情報統制を懸念する声が上がっていることに関して、当職に対しても複数の問い合わせ、問題の指摘があったことから、所管の総合通信基盤局電気通信事業部消費者行政課に同要請の趣旨、内容について確認したところ、同要請は、同22年1月に出されている「インターネット上の違法な情報への対応に関するガイドライン」や約款に基づき「適切な対応」をとるという「従前どおりの対応」を求めているに過ぎず、それを超えた措置を求めるものではない、とのことである。
なお、同ガイドラインは、わいせつ物、児童ポルノ、規制薬物等に関連するもの等違法又は公序良俗に反する情報提供に関するものであり、真実性が問題となる情報についての対応を内容とするものではない。したがって、「流言飛語」が同ガイドライン上問題となることは実際上考えられない。
しかしながら、同要請において、「国民の不安をいたずらにあおる流言飛語が、電子掲示板への書き込み等により流布しており、被災地等における混乱を助長すること懸念されます」と述べた上で、「インターネット上の地震等に関連する情報であって法令や公序良俗に反すると判断するものを自主的に削除することも含め」、「適切な対応」をとることを求めていることから、あたかも、情報内容の真実性の観点から問題があると判断した特定の情報をインターネット上から削除すること等の「流言飛語」に対する特別の対応を要請するものであるかのように誤解される恐れがあることも否定できないものと思われる。
同要請の趣旨は上記のとおりであり、地震等に関連するインターネット上の流言飛語に対して、「自主的な削除」等の従来の対応を超えた格別の措置をとることを求めるものではないことが十分に理解され、総務省による情報統制の意図によるものであるかのように誤解されることがないよう、格段の御留意をお願いしたい。

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-------以下 Twitter からの引用 ------------
昨日の総務省での記者会見における、ネット上の流言飛語の削除要請についてのコメント⇒ http://tl.gd/9nuruk ガイドラインに基づく従来通りの対応を求めただけで、震災対応として流言飛語の自主的削除を求めたものではない、というのが総務省側の要請の趣旨です。しかしそのような要請文を敢えて出すことになったのは、その趣旨が誤解され業者側への流言飛語の自主的削除要請の効果を持つことへの期待があったからかも知れません。ならば、私が、コンプライアンス室長の立場で、総務省側の趣旨を明確にし、情報統制の効果が生じないようにし、その「期待」を阻もうと考えたのです。フォロワーの皆さんには、私コメントを可能な限り拡散してもらいたいのです。それが、インターネット空間での自由な情報流通と表現の自由を守ることにつながります。
もちろん、事実に反するデマ、流言飛語で混乱を助長し被災者の不安を高めることは防止しなければいけません。しかし、それについては、国家が決して介入すべきではなく、むしろ、ネット空間を利用する側のリテラシーを高めることが重要だと思います。
利用者が、情報の信頼性について注意を払いながら良識を持って対応することが、拡散する情報の健全性を高めることにつながります。私も震災直後から、膨大な情報をリツイートしたり、その一部を政府の対策本部に伝え、被災地の救援に活用してもらいましたが、その際、情報の内容や流通経緯には相当な注意を払いました。ネット空間を国民の権利と安全・安心を守る方向に活用できるよう、利用者全体で力を合わせていきましょう。私のコメントhttp://tl.gd/9nuruk が多くのネットユーザーに読まれるよう、拡散協力をお願いします。
nobuogohara
9:15am via Web April.9 
----------------引用終わり-----


「事実に反するデマ、流言飛語で混乱を助長し被災者の不安を高めることは防止しなければいけません。しかし、それについては、国家が決して介入すべきではなく、むしろ、ネット空間を利用する側のリテラシーを高めることが重要だと思います」という郷原さんの意見に強く同意します。
(masumi)


------------------------- 5/4追記

3月
  • 11日 警察庁がデマ取り締まりの方針を決める << 「デマありき」で規制開始
  • 12日 「自衛隊、県庁が個人からの支援物資を受け付けている」という誤情報が発信。前後して「有害物質の雨が降る」「埼玉の水道に異物混入」「被災地へ送電のため西日本で節電が必要」といったチェーンメールも
  • 13日 総務省がチェーンメールやネット上の誤情報に注意を呼び掛け
  • 16日 警察庁が各都道府県警に「防犯対策の徹底」を通達。「ネットや携帯メールに出所不明の不正確な情報の流布が懸念される。国民が不安を抱かないよう適切な広報を」と求める
  • 17日 警察庁がネット関連の4業界団体でつくる「違法情報等対応連絡会」にデマを発信した利用者への注意喚起を依頼
  • 25日 宮城県警本部長が避難所でチラシを配り、デマに惑わされないよう呼びかけ
4月

  • 1日 警察庁がネット上のデマ削除をネット事業者に依頼したと発表
  • 6日 総務省がデマに適切な措置を取るよう4団体に要請
  • 8日 4団体の一つテレコムサービス協会が、警察などから要請を受けたデマへの対応をホームページ上で公開