2011-05-02

ふくいち3号機の大爆発は即発臨界か-和訳付動画


(和文字幕付 字幕無しが選べます)

こんばんは。フェアウインズのアーニー・ガンダーソンです。
さまざまなトピックについて、たくさんのメールをフェアウインズにいただいてます。
あるトピックが、たくさんの質問や懸念を生み、とても思慮深い内容も寄せられています。そのトピックとは、3号機で何が起こったのか?なぜ1号機その他と違うあのような爆発が起こったのか? ということです。
本日は、3号機についてこれまでに分かっている確かなことと、破壊の原因と考えられるいくつかのセオリーをお話したいと思います。
はじめに、3号機の爆発は1号機よりずっと劇的でした。
技術的な用語で、detonation とdeflagration があります。
それらは、両方とも爆発の事象を表わす言葉ですが、
deflagrationは衝撃波が音速であり、detonationは衝撃波が音速を超えるものです。
detonationは、deflagrationよりずっと破壊的です。
これらの用語はより技術的に見えますが、まさにこの二つの差が1号機と3号機で起きたことの違いといえます。
1号機からの噴煙を見てください。煙が建屋から離れていく動きは、3号機のものに比べてとてもゆっくりです。
ここでいくつか指摘したいと思います。これは、3号機についていくつかの明確に判明している点をもとに、なぜこのようなことが起きたかという理由を推測したいと思います。
3号機の爆発は、1号機に比べてはるかに大きなものです。
そして、私たちがベクトルと呼んでいる爆発のエネルギーの方向は1号機と違い、すごい勢いで真上に伸びています。
3号機の上向きのベクトルは、1号機のベクトルには無いものです。あとでお話しいたますが、これがとても重要な手がかりになります。
次に、3号機では明らかに爆発がありました。建屋の南側、つまり右側を見てください。
黒い煙が立ち昇る前に、明るい黄色の閃光が見えます。これも重要な手がかりのひとつなので、後ほど説明しましょう。
その他のこととしては、プラントから2マイルも離れたところから多数の燃料棒の破片が見つかっています。
以前にもお話しした4号機に目を向けるなら、4号機の使用済み燃料プールは水がなく、燃料棒は露出していますが、
燃料集合体は損傷を受けていない。
ということは、2,3マイル吹き飛ばされた燃料棒の破片は4号機の使用済み燃料プールからではなく、
3号機からと見た方がいいでしょう。
また、とても細かな粒子のウランがハワイと西海岸で検出されました。同じくパウダー状のプルトニウムも検出され、
アメリシウムは、ここ、ニューイングランドでも検出されています。
これらの物質は超ウラン元素と呼ばれ、ウランよりも重い。そして、その核種の検出は、フクシマの燃料棒が揮発したことを意味します。
爆発後の3号機の写真を見ると、建屋の大部分、特に南側が無くなっていることが分かります。
しかし赤外線写真を見ると同じ場所に高温部分の熱源が確認できる。
このデータが示していることは、3号機の格納容器・原子炉は損傷を受けてないということでしょう。
そこで謎が残ります。原子炉に損傷は無いのに、建屋は吹き飛んでいる。なぜでしょう?
50x50x50フィートの使用済み燃料プール容器内の{水}は空の状態だったと私は思っています。
そこにガスが溜まり上向きに爆発した。プール上部はもともと吹き抜けており、側面は防御するバリアとして働くので、その構造が上方への爆風を起こした。
さらに、説明を付け加えましょう。
私が言わんとしているのは、プールは上に向けられた銃口のようなもので、上に向けて狙い発射した。
ビデオを見ると、多量の破片が落ちてくるのが見えます。それらは、燃料棒を含む燃料集合体で、プルトニウムやウランの破片でしょう。
プルトニウム、ウランは2,3マイル離れたところからも検出されているのが納得できます。
その他としては、噴煙の黒さでしょう。その黒さは、ウランやプルトニウムが揮発したことを意味します。
それらはごく細かな粒子となり、太平洋を越えて、ハワイ・西海岸や、ここニューイングランドにまでも到達したのです。
何が上昇のエネルギーをもたらしたか?
それはただの水素反応だったと仮定すると、水素が酸素と結合して水を作る化学反応{水素爆発のこと}です。その化学反応が起きた時はdeflagrationで衝撃波が音速で伝わります。これが1号機で起きたことです。
劇的ではありますが、爆発的ではない。
何が3号機の爆発を引き起こしたか?
明らかに3号機は爆発であり、その二つの理由があります。一つは、噴煙が上方に立ち昇っている大きさ。二つ目は、赤い閃光が建屋の側面で光ったこと。
deflagrationは、あのような閃光は伴いませんが、detonationは閃光を伴います。
何がdetonationを引き起こしたのか?
水素・酸素の化学反応{水素爆発}だけではdetonationは起こりません。それ以外の何かがなくてはならないのです。
なぜかというのはまだ明らかにされていませんが、
適切であろう理由は、
①水素・酸素の化学反応が始まり{水素爆発が起こり}、
②それによって燃料棒が激しく動いて変形するような衝撃波が生じた。
③使用済み燃料プールでの燃料棒が変形し{集約したことで}即発臨界による核反応を引き起こした。
④その核反応が、プールから燃料棒・燃料棒集合体などを吹き飛ばし、噴煙を噴き上げる爆発のエネルギーと、3号機での劇的な場面を作り出した。
この仮説を確かめるには、噴煙に含まれる核種の同位体を調べることです。現在、米軍機がサンプルを採集していますから、ラボで分析中でしょう。
2つのキセノン(Xe)の同位体ですが、比率によりますけれども、それによって、使用済み燃料プールで即発臨界を起こしたかどうかが分かります。
証拠は、まさにそこにありますが、まだ私たちの手には入っていない。おそらく、政府は持っていると思います。
ありがとうございました。
さらなる情報がありましたら、お知らせいたします。

LINK=>
http://www.universalsubtitles.org/ja/videos/2TnNJkefdfyZ/ja/72595/

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即発臨界 そくはつりんかい ATOMICA LINK 
 引き続く世代の中性子数の比が1、すなわち核分裂による中性子の誕生数が、吸収または漏れによる中性子の死亡数に等しいならば、その系は臨界であって連鎖反応の維持が可能である。核分裂による中性子の99%強は実質的に瞬時に放出される即発中性子である。小さな割合であるが、核分裂生成物の崩壊により遅れて発生する遅発中性子も存在する。未臨界にある体系に例えば核分裂性物質の追加により反応度を徐々に増加すると、最初に遅発中性子の数も入れて臨界(遅発臨界)となり、さらには即発中性子のみで臨界となる。この状態(即発臨界)では、即発中性子の再生のみで連鎖反応が維持され、急激な出力上昇が観測される。
おなじくATOMICAより 即発中性子と遅発中性子について LINK

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